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人魚島
第7章 大神魚人再来
『仕方無いね』笑いながらホウキを壁に立て掛け空を見上げながら『もう止むよ』と野良猫を地面にゆっくり下ろした。
途端嘘の様に雨が止んだ。
カラッとすぐさま太陽が顔を出して石畳の長い長い坂道を照り返した。
シーズンだからか観光客も4~5人程歩いている。

『僕のあてがわれた部屋来る?内緒やで?』

人差し指を唇にあてがいニッコリ笑いながらウオトが『こっち』と民宿の中に入る。
カフェには一組の観光客が座り、何やらアイス珈琲を飲んでいた。
地下に下りる階段を下りながら僕が『地下に部屋があるんですか?』と訊ねれば『ハハハ…リネン室改造したのが僕のあてがわれた部屋やねん』と振り返り『ここだよ』と薄暗く誰も居無い打ちっぱなし剥き出しの壁に半ば無理矢理取り付けられたスチール製のひしゃげた扉を開いた。
5畳程度、テレビしか無い。

『トイレやお風呂場は2階の従業員用のを使うんだよ』

『寝るだけですか?』

『うん、布団はこれ』

ウオトがテレビの側に畳まれた布団一式を指差し『後は荷物はこんな程度だよ』とボストンバックを開いた。
中を見て僕は違和感を感じた。

『何故生理用ナプキンがあるんですか?』

『ああ、これね』

生理用ナプキンを取り出しながらウオトが自嘲した。

『フタナリって解る?』

ああ、花子だ。

『はい、知ってます』

まさか見たとは言え無い。

『僕は生まれつき小さな子宮があるんだよ、性別は一応男なんやけどね、射精もするけん、陰茎でオナニーするし、ちゃんと勃起もするよ。ただ、使い物になら無い妊娠するのか謎な子宮もちゃんとあって毎月必ず生理も来るんだ』

『………』

『だからかな、彼女作りたくなかったけんな、多分それで僕は捨てられたんやと思うわ』

『花子も…』

『うん?』

『花子もフタナリですよね?』

『どうして知ってるの?』

目を丸くしながら驚くウオトに僕は『本人から直接聞きました』と話した。
否、この目で見たし触ったし朝からオナニーし合った。
まさかそれ迄は告白出来無かった。

『まさか花子が話すなんてな、よっぽど春樹くん、君を気に入ったんやな』

寂しそうに笑い『烏龍茶ならあるよ』とペットボトルを手渡して来たので呼ばれる事にした。
ウオトは畳に胡座をかきながら『妬けるなぁ』とその整った八重歯を見せる。
そして『唯一の仲間が花子だよ』と話した。
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