この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
人魚島
第10章 東京編
『けど、海の国では子育て出来無かったから、姉貴はボクに頼んで中ツ国で子育てしてくれって泣き付かれたから、可愛い甥っ子だったから二つ返事で了承したんだよ』

『アンタの甥っ子って確かウガヤフキアエズノミコトだったわよね?ウガヤフキアエズって神武天皇すなわち人間の最初の天皇のよね?凄いじゃん、アンタ人間の叔母さんなんだ』

『別に凄く無いよ、たまたまだよ。神武天皇は127歳迄生きたよ、長寿だったんだ、流石神の子だよね』

『ウガヤフキアエズの父親、ホオリはどんな神様だったんですか?』

『有能な猟師だったよ?ハンターだった。面白い話があるよ』

タマヨリヒメがショートホープを灰皿に押し付けた。
僕はすかさず灰皿を取り返えた。
タマヨリヒメがショートホープを新たに咥えた。
僕は慌ててライターを近付けた。

『ホオリの兄貴、つまりボクからすれば伯父さんのホデリがホオリに互いの道具を交換しようと持ち掛けるんだ、ホオリは三度断ったがホデリは了承し無い。仕方無く猟銃と釣具を交換したんだよ。で、ホオリは海に釣糸を垂らして釣りを始めた。けども一向に釣れ無かった』

ショートホープを燻らせながらタマヨリヒメは更に続けた。

『しかもホデリの大切な釣り針を海に無くしてしまうんだ。ホデリはいたく憤慨したよ。そりゃそうだよね、大事な商売道具を無くされたんだから。ホオリは代わりに自身の十束剣から1000つの釣り針を作ってホデリを宥めたけどホデリは受け取ら無かった。海岸でホオリが落ち込んでいると渦潮の神シオツチノカミがやって来て『海神綿津見神の神殿に行きなさい』と言われたんだ』

タマヨリヒメがリシャールの空いたグラスを僕に突き出す物だから僕は慌ててリシャールのお代わりを作った。

『で、ホオリはワタツミの神殿に赴いたよ、そこで待っていると侍女がやって来たんだ。ホオリは『水をください』と頼んだよ。侍女が水を入れたグラスを手渡すと水を口に含み器に吹き掛けたら水滴が出来て離れなかったんだ。侍女はすぐさま姉貴のトヨタマに話した。トヨタマはホオリに一目惚れし、結婚してボクの実家の神殿で3年程暮らすんだ。しかし、ホオリには釣り針を探さなきゃなら無かったからボクの父上に頼んで釣り針探しを再開したんだよ。魚達に聞いて回っていたね、呆気無く見付かったよ』

『あら?何処にあったのよ?』

『赤鯛だよ』
/488ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ