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人魚島
第10章 東京編
『わざわざすみません』

謝る僕に『謝る必要ないよ、君は父親だ、胸張りなよ』とタマヨリヒメは優しい。
その言葉を噛み締めながら僕は帰路に着いた。
朝5時、タクシーから降りる。
新宿は相変わらず銀世界だ。
10㎝ばかり雪が積もっているでは無いか。
花子の為にローソンでおでんを4~5個買う。
花子の好きな厚揚げも買って帰宅する。
部屋でうつらうつらしながら花子が待っていてくれた様だ。

『花子、帰ったよ』

ヴィヴィアンウエストウッドのスニーカーを脱ぎ、玄関脇に揃え『ほら、お土産、ローソンで買って来たおでんだよ』と使い捨て割り箸を手渡す。

『おかえりなさいハルくんッ今夜も忙しかったのかな?』

『アマテラスさんの知り合いに安産の女神様でタマヨリヒメさんって女神様が居てさ、紹介されたよ、凄いよ男装の麗人なんだ、スーツビシッと着てたよ』

『男装の麗人?』

『ホストだよ、ほら、安産祈願した生粋だって、御守り貰ったよ』

花子にタマヨリヒメから貰った安産祈願の御守りを手渡す。
黒真珠と珊瑚で出来たそれを早速スマートホンに付ける花子。

『これなら四六時中一緒だから』

笑う花子。
可愛い。

『さぁ、食べて薬飲んだら寝よう。今日はスクナヒコナノミコトさんって医者が居る品川迄行くよ?』

『スクナヒコナノミコトさん?』

『医学の神様なんだってさ、ほら、花子の好きな厚揚げもあるよ?冷めちまう前に食べなよ?辛子も貰って来たよ』

花子が『わぁいッ』と辛子を大量投入する。
そんな花子に『頭染めようか?』と提案する。
花子は『食べたら染めるッ黒髪なんて3年振りだよ』とはしゃぐ。
おでんを食べて薬を飲み、頭を黒染めで金髪頭から黒髪に戻してやる。
花子は色白だったし、金髪も似合っていたが、やはり濡れ昆布の様な黒髪の方が清純で似合っている。
それを伝えれば『エヘヘー』と笑う可愛い花子。
髪の毛を黒髪に戻してドライヤーで乾かし就寝する。
1月11日、晴れ。
雪解け水が水溜まりを作る中、品川迄BMWを走らせる。
駅前大通、スクナヒコナノミコトの少彦クリニックがあった。
中に入る。
何やら10畳程度の待合室、既に消毒薬のアルコール臭い。
自販機でミネラルウォーターを買い花子に与える。
中には2~3人の外来患者が順番を待って居る様だ。
問診票に症状や病名を記入し、待合室にて一息付く。
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