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人魚島
第10章 東京編
20分ばかりしてから『魚沼さん』とバリトンボイスで呼ばれ奥の診察室に入る。
中には白衣を翻した背丈180㎝ばかりの先生が窓から景色を眺めていた。
そして僕と花子の気配を感じたのかゆっくり振り返りフッと微笑む。
縁無し眼鏡に口髭、顎髭、長い髪の毛はウェーブがかかり前から見ると三角形みたいな髪型だ。
端正なルックス、まさに男神様だった。

『やあ、初めまして、座りなよ』

スクナヒコナに言われ僕と花子さんゆっくり丸椅子に腰掛けた。

『僕はスクナヒコナよろしく、君がアマテラスさんの言っていた春樹くんだね?それから彼女が…花子ちゃん、魚沼花子ちゃんだね?』

『はい』

『単刀直入に言うよ、HIVを舐め無い方が良い』

『………』

『まず、血液検査して血液中にいくらHIVウイルスがウジャウジャ根付いてるか検査してみようか、魚沼さん、採血するよ?腕出してご覧?』

花子がゆっくりヴィヴィアンウエストウッドのライダースジャケットの袖を捲る。
スクナヒコナが消毒液がふんだんに染みた脱脂綿で花子の腕を消毒した。

『痛んだらごめん』

ゆっくり注射器をかかげ花子の体内奥深くに注射針を刺すスクナヒコナ。
しばし沈黙。
カチッとロック音が鳴り、採血が済んだのだと解った。

『すぐに見てみるよ、1~2時間掛かるからスターバックス近くにあるから行って待っててよ』

バリトンボイスで語ってからナースに採血した血液ボトルを手渡すスクナヒコナ。
『解りました』と僕等は斜向かいのスターバックスで暖を取る。
花子はホット珈琲、僕はホットミルクティーだ。
『赤ちゃんの為に食べるのッ』と息巻きながらミルフィーユをかじる花子。
可愛い。
2時間ばかりして診察室に戻りHIVウイルスの説明を受けた。

『やあ、戻ったね?魚沼さんの血液中からは1マイクロリットル中106万もHIVウイルスが潜伏していたよ。薬物治療して20~30個迄に下げようか。抗レトロウイルス薬を処方するよ』

『そんなに下げる事が出来るんですか?』

『うん、検出され無いレベル迄下げれるよ、ただしHIVウイルスが薬の耐性を持た無い事が条件だ』

『耐性?』

『抗生物質は使い続けていると否応無しに耐性が付くシステムなんだ、まぁ、薬物って依存しちゃうからそれを体内が防ぐシステムなんだな、だから薬物は永久的な影響力は無いんだよ』
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