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人魚島
第10章 東京編
しばらくリシャールを楽しみ話していたらシンイチが『よう』とやって来た。
『なんですか?』と訊ねれば『チッ…やはりお前か?乾き物泥棒が』と舌打ちされた。

『乾きもんが異常に減り早いおもたら、おめぇがオバサンに出してたのかよ?』

『失礼なボクはまだ30歳だよ、オバサンじゃ無いよ?』

『ババァって意味じゃねぇよッ!やかましいなッ!』

シンイチは暇なんで苛立っている様子だった。
Ferragamoの何とか言うクロコダイルの革靴のままイタリアガラスのテーブルに脚をクロスさせ乗せてタマヨリヒメの隣にドカッと座り、タマヨリヒメに執拗に絡む有り様。
タマヨリヒメの肩に腕を回して乳房を鷲掴みにする。
タマヨリヒメはやや嫌そうな顔付きだ。

『なんや、揉むとこあらへんがな』

ニヤニヤしながらブラックデビルを燻らせるシンイチ。

『失礼だなぁ、筋肉質なんだよ、大胸筋だよ、大胸筋』

笑いながら然り気無くやんわりシンイチの腕を下ろすタマヨリヒメ。
大人の余裕って感じだ。

『オバサン、リシャールちまちま呑んでるのかよ?一度は社長なんだろ?しかも肴はあたりめかよ?オバサン金あるだろ?』

シンイチは酔っ払っている様子でズケズケ失礼な事を言うがタマヨリヒメは笑って『無いよ、貧乏社長だもの』とショートホープを燻らせるのだった。
そんな風にして2時、閑散としたままドラゴンゴッドは閉店した。
『タクシー拾ってタクシーで帰るよ』とドルチェ&ガッバーナのジャケットを肩に羽織るタマヨリヒメ。
店の軒先迄見送る事にした。
シンイチもやって来る。
厨房で自棄酒したのか酷くアルコール臭いシンイチ。
ロッカールームで着替える僕に『花子の件は聞いたよ姉貴から』と長椅子に横になりながら呟いた。
天井の排気口を眺め更に続ける。

『陽性だったんだな』

『うん』

『大丈夫か?』

『うん』

『何か力になれ無いか?』

『無いよ』

『そうか、大変だな』

『うん』

『アペフチの奴も心配してたぞ』

『うん』

『疲れたろ?今日はゆっくり休め』

『はい、ありがとうございます』

帰路に着く。
外は嵐だ。
豪雪し雪が積もっている。
1985年以来の寒波がやって来ているらしい。
気温も1℃と氷点下並だ。
帰りにおでんを大量に買い込み辛子も大量に貰う。
僕の好物のつくねと餅巾着も大量大人買いだ。
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