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人魚島
第10章 東京編
初めてのVIPルームにイシコリドメの大きな瞳がキラキラしている。

『ブラックパールも下ろすわ、どうせ残りはまた今度呑めば良いわ』

リシャール片手にイシコリドメが笑う。
本当に彼女には頭が上がら無い。
曖昧な笑みで『無理し無くて良いよ、来てくれるだけでかなり嬉しいんだからさ』と告げれば『大丈夫だから、女神なんだからお金の心配はいら無いわよ』といたく強気だ。
誰も居無いVIPルーム、イシコリドメからはGIVENCHYの香りがする。
CHANELにイヴ・サンローランにGIVENCHY、イシコリドメの趣味は香水集めらしい。
女の子らしい趣味だ。

『今夜はGIVENCHY?』

僕の問い掛けに『流石ね』と目を丸くするイシコリドメ。

『随分ホストらしくなったのね、感心したわ』

イシコリドメが優雅に長い脚を組む。
そうだ、僕はいつの間にか女の子の香水に詳しくなっていた。
仕事柄だろう。
来店するほとんどの女性客が香水を付けていたからだ。
自然と詳しくなった。

『春はBVLGARIプールオムかな?』

『はい』

正確には"春樹"の趣味だ。
アパートの部屋に転がっていたのを勝手に拝借している。

『BVLGARI好きなの?』

『いえ、クロムハーツの方が好きかな?』

『アクセサリー?』

『うん、チャラチャラ着けないけど、然り気無くピアスだとか、このボディピアスもクロムハーツだよ』

眉毛に施された眉ピアスを指差し僕はニッコリ微笑んだ。

『今度ピアスプレゼントするよ』

リシャール片手に『ブラックパール出して』と脚を組み直すイシコリドメ。
その脚は長くしなやかだ。

『石五里さん無理し無くて良いから、本当に来てくれるだけで嬉しいんだからさ』

風俗は主に給料日が二回ある。
しかし、売れっ子のイシコリドメだ、1日50万以上稼ぐとはどれ位なのだろうか。
高級娼婦のイシコリドメだ、一発10~15万はするのだろう。
た、高い。
しかし、イシコリドメの様な美しい女の子相手なら、自ずとそうなってしまうのかも知れ無いな。
肴に果物の詰め合わせを頼み、早速運ばれたブラックパールを見て『早く注いでよ』と急かすイシコリドメ。
急いでマドラー片手にブラックパールの水割りを作る僕。

『赤ちゃん後少しで胎動だね』

『詳しいね』

『友人からの受け売りだよ、色々教えて貰ったんだ』
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