この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
人魚島
第10章 東京編
ピューマではタマヨリヒメが待っていてくれた。
ヘネシーライブラリーデカンタを下ろすミケさん、一本5万円だ。
『馬鹿高いな』笑いながらもヘネシーライブラリーデカンタの水割りをグイグイするミケさんが可愛らしい。
愛くるしいルックスだ。

『やあ、ボクがオーナーの多摩頼姫人だよ、よろしく』

タマヨリヒメがミケさんに黒い金文字の名刺を差し出す。
受け取りながら『若いのに社長さんなんだ』と目を丸くするミケさん。

『可愛らしいお客さんだ、今夜は暇だから割引するよ?ガンガン呑もうよ』

多少既に酔っているのかタマヨリヒメは饒舌だ。
頬も僅かに赤い。
格式高いドラゴンゴッドでは割引なんか無かったが、親しみやすいピューマでは割引も適応されるらしい。
新宿歌舞伎町と渋谷の違いである。
タマヨリヒメは『可愛いね、春くんの友人?』と目をキラキラさせる。
どうやらタマヨリヒメの好みのタイプがミケさんらしい。
しきりに『何処住み?仕事は?好きなお酒は?年齢は?』と質問責めだ。
ミケさんは確かに可愛いし、バイセクシャルやレズビアンにもモテそうだ。
ミケさんはカラオケで倖田來未の人魚姫を歌いながらブラックデビルを燻らせる。
その隣で僕はボーイの女の子に『ケントある?』と430円手渡す。
ケントが無かった様でボーイの女の子が『マスター、買い出し行って来ます。乾き物も買って来ます。ポテトチップスで良いですね?』と出掛けて行く。
しばらくしてケントを手渡され僕は早速早々にケントの先端に火を付ける。
タマヨリヒメもショートホープを吸いながら『で、花ちゃんどうしたの?』と訊ねて来る。
仕方無く中絶した件を話して聞かせた。
タマヨリヒメは『そっか』と悲しげに呟きポテトチップスの袋を綺麗に開封した。
ポテトチップスを食べながら『早く帰りなさいよ?』と僕の肘を小突くミケさん。

『なんだ、居候中なの?』

タマヨリヒメが目を丸くする。

『花子と距離置いてるんだって』

ミケさんにがブラックデビルを燻らせる。

『可哀想だよ、早く帰ってやりなよ?』

『解ってますよ』

唇を尖らせながら僕はヘネシーライブラリーデカンタの水割りを呑む。

『こんな所で油売ってる場合じゃ無いよ?』

ミケさんの水割りをマドラーをクルクル回しながら作るタマヨリヒメが更に続けた。

『花ちゃんには春くんしか居無いんだからね』
/488ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ