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人魚島
第10章 東京編
アマテラスが僕の首筋に掛けていた両腕をほどきながら『新しくシャンパン個人輸入したのよ』と笑う。
僕は名残惜しさを感じながらも萎えた陰茎をアマテラスのアソコからギュポン…ジュルジュルッ…ヌチャッと引き抜いた。
すかさずアマテラスがフェラチオで綺麗にしてくれた。

『クリュッグクロダンボネ、シャンパンの帝王と呼ばれる世界出荷数2000本の幻のシャンパンよ』

アマテラスがバスガウンを羽織りながら説明し、教えてくれた。
クリュッグクロダンボネ、聞いた事は無かった。

『さぁ、リビングでゆっくり呑みましょう、暖炉の火加減もちょうど良いわね』

パチパチと燃える薪、アマテラスの防寒対策はあの高級そうな暖炉らしい。
アマテラスらしいと言えばアマテラスらしい。

『待ってなさい、バカラのシャンパングラス用意するわよ』

アマテラスがダイニングキッチンの戸棚からバカラ製のシャンパングラスを二つ用意し『これで良いわ』と微笑む。
僕はバスガウン姿でシャンパングラス両手にやって来るアマテラスの腰を抱いた。

『ゆっくり味わってね?原産地はヨーロッパ、フランスよ、アンタだから特別に開封して開けたのよ』

笑うアマテラス、だいぶ可愛らしい。
僕のシャンパングラスの中にクリュッグクロダンボネをゆっくり注ぎながら片手でロメオイジュリエッタを燻らせるアマテラス。

『流石女神様ですね』

『そんなんじゃ無いわ、さぁ、呑みましょう』

チンッと乾いた音を立てながら乾杯して来る可愛らしいアマテラス。
アマテラスの豊満なムチムチした腰を抱きながら、僕はクリュッグクロダンボネを傾けた。
味わいは濃厚で奥深い。

『どうかしら?美味しい?』

『はい、フルーツみたいで呑みやすいです』

『それは良かったわ』

不意に壁時計がボーン…ボーン…ボーン…と鳴る。
時刻は12時、日付が1月18日に変わる。
花子と5日も会ってい無い単純計算になる。
なんだかわびしい。
察したのかアマテラスが『花子に電話したら?席外すから』と心配そうに眉ねを寄せる。

『ベランダお借りします』

僕は立ち上がりベランダでスマートホンを操作し、着信履歴から花子にコールする。
2コール目で花子がすかさず対応した。

『もしもし、花子?』

『あ…ハルくん?』

『…なんか、ごめん』

『………』

『朝になったら帰るよ』

『朝?』
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