この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
人魚島
第10章 東京編
ブラックデビルを燻らせながら花子は上機嫌でジンカボスをゴキュゴキュ呑み続けている。
余程美味しいのか、あっという間に呑み干す花子の頭をワシャワシャしながらも、僕も上機嫌だ。

『花子?』

名前を呼んでみる。

『なぁに?ハルくん?』

可愛らしく反応する花子。
いたく愛しく恋しい。

『なんでも無いよ』

『何それ?』

ケラケラ笑いながらジンカボスを傾ける花子。
久しぶりに花子との間に穏やかな時間が流れていて、僕は思わず目蓋を細めた。
花子が僕にもたれ掛かりながら『幸せだなぁ』と溜め息を付いた。
ああ、いたく幸せだ。
いたくいたく幸せだ。
僕は花子を抱き寄せながら『幸せだね』と花子の頭をゆっくり静かに撫でた。
幸せな時間が過ぎ去って行くどは無いか。
不意にアマテラスからLINEが入る。
『上手くやってるなかしら?』と言った内容なLINEだった。
僕はすぐさま『上手くやってますよ』と返信した。
『今夜行くわよ、同伴付き合いなさい、CHANEL見に行くわよ』と続けてLINEが来た。
CHANELか、また大人買いな爆買いかなぁ?
5時半、銀座に待ち合わせする。
アマテラスはすぐさまやって来てロメオイジュリエッタを燻らせながら僕に近付き『CHANELとARMANI行くわよ』と息巻いた。

『ARMANIですか?またなんだってARMANIに用事があるんですか?』

『アンタのスーツ見立てて貰うのよ?FerragamoとCartierじゃ様になら無いわよ?ホストなら少なくとも10着は持ってなきゃね』

『悪いですよ』

『良いのよ、日頃から頑張ってるアンタにプレゼントよ、安い買い物だわ』

鼻を鳴らして笑う余裕綽々のアマテラスに頭が上がら無い。
スーツを見立てて貰う。
ARMANIの黒いスーツだ。
なんだか大人になった気分である。
銀座のCHANELに続けて赴けば、アマテラスは爆買いしていた。
店の商品全てを買い占める勢いで購入しまくっている。
僕はどぎまぎしながら成り行きをボンヤリ眺めていた。
アマテラスは値札すら見無いし、値段も従業員に訊ね無い。
素知らぬ顔で買い物して行くアマテラスに僕は呆れ顔だ。
7時、晩御飯に高級湯葉の和風料理屋に行く。
アマテラスは熱燗、僕は生ビールである。
アマテラスは仕事で嫌な事柄があったらしくグイグイグビグビやっていて、僕は追い付け無い。
/488ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ