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人魚島
第4章 咲子の村案内
僕が踵を返せば咲子がすかさず『待ってやッ!ウオトッ!あ…』と呼び名を間違える。
僕は咲子に振り返り傘をさしながら睨み付けた。
咲子がビクンッと肩を竦めた。

『そんなに惚れてたんだ?』

『む、昔の話だよ、じゃし、ウオトは花子が大好きやったけん、入る隙間も無かったけん…今はハルキだけや』

『セックス成就し無かったんだね、残念だったね』

冷ややかに咲子を睨み続ける僕。

『止めてや、もう過去の話や、ウオトはおらん、ウオトはおらんけん…』

涙を浮かべる咲子。
僕はそんな咲子を無視してズンズン漁港を横切った。
途中戦利品にと鼠を咥えた野良猫に遭遇し、傘無しの彼がなんだかいたたまれず僕はソッとコウモリ傘を置いて歩き出せば咲子が『濡れるけん』と傘を相合い傘して来る。
咲子とイチャイチャするのは癪だったが、雨に濡れるのはもっと癪だったので素直に甘える事にした。
しばらく無言で手も繋がずに魚沼家を目指した。
途中咲子が『母ちゃんに挨拶してから帰るけん』とスナックマーメイドに近付く。
店には帳が降りて店仕舞いらしい。
ソッと黒い古ぼけた扉に近付けば中から『あぁんッ!あぁんッ!も…無理ぃッ!も…無理ぃッ!も…無理ぃッ!あッ!あッ!あッ!あッ!』と三咲さんの激しい喘ぎ声がした。

『三咲ぃ、愛しとるけんッ!愛しとるけんッ!』

『今夜の孝すっごいわぁッ!蝮かスッポンの生血飲んだんッ?特別かったいわぁッ!あぁんッ!あぁんッ!イクけんッ!イクけんッ!しっかり抱き締めといてぇッ!』

『ハハハ…バレたかッ!せやッ!しっかり三咲ん事可愛がりたかったけん蝮捕まえて生で食ってスッポン皮剥いで食ったんやッ!どやッ?ビンビンやろッ?』

『ああ、イクけん…イクけん…も…無理ぃッ!』 

『よっしゃあぁぁぁッ!畜生ッ!畜生ッ!イクけんッ!イクけんッ!しっかり受け止めろよッ!俺の精子ぃッ!』

『ああああ…イックゥーーー…んッ!』

中から何やらギシギシ聞こえ僕達は無言で足早にスナックマーメイドから離れた。
不意に咲子が手をギュッとして来たのでやれやれ仕方無いなと握ってやる事にした。
坂道を上がる頃には僕の機嫌も回復していた。

『今夜ヤル?』

『もう眠いけん、また明日な』

咲子が目蓋を擦り欠伸する。
可愛い。

『着いたけん』

咲子が玄関先の傘立てに傘をしまい、玄関の鍵を開ける。
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