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Laziness と Hard working
第27章 束の間
「それは杏の話?
また誰かが杏を
利用しようとしているの?
杏が壊れちゃうよ」
雅貴、起きたか
違うんだ
これは想像の話で
今回の事と寒河江の事
私達も判断がつかないんだよ
お前
坪倉の義兄さんに
連絡してくれないか
もしかしたら
知っているかもしれない
「そうだね
あの人は何でも知っている
もしかしたら杏を苦しめたくて
こんな風にしているかもしれない
連絡してみるよ
杏を苦しめているのが
父なら僕は⋯
父に連絡するよ」
そうしてくれ
それから
事後報告になるが
おまえが寝ていたから
お前の下着とシャツを貰った
「何で?」
私達の行く所に
必ず現れるだろう
だから風呂に入って
お互いに身体を調べたんだ
幾つも出てきたよ
盗聴器
流石にお前には
付けてないと思うが
杏ちゃんも探してみてくれ
風呂に入ってさ
ゴシゴシ洗ってと
頼んでくれないか?
もしかしたら髪にも
何かつけられているかもしれないんだ
私達には付いていたからな
「はぁ〜?
叔父さん達に付けるって
どうやったらそんな物を
付けられるんだよ」
だから
わからない
ただ普通の人間には
できない事だ
誰が
何の為に
どうしたいのか
どこに繋がっているのか
全くわからない
それが今の現状なんだよ
悪いな雅貴
私は
お前の大切な人と
お前を
護りたいんだ
だが逆に護られている
杏ちゃんに頼って
当てにしてしまっている
申し訳ない
「杏が自らしている事だから
僕は何も言わないよ
僕は杏が何をしていても
構わない
それに
今回の事は
杏の事を救うのが
目的だったしね(笑)
杏は
疲れても僕の所が
落ち着く所だから
そう言ってくれて
ここに来てくれたら
それだけで良いんだ
杏は叔父さんに
感謝していると思うよ
辛いことを
知っていても
黙っていようとしてくれた」
そうかな?
杏ちゃんは感謝している?
だと良いんだが
「お茶を出そうか
珈琲がいいかな?」
頼むよ
勝手がわからなくてな
「杏を見ていたら
一緒に寝ちゃったからね(笑)
今城さんと亜麻屋さんは
何が良いですか?
大概の飲み物はありますから
杏が好きな物ばかりですが(笑)」