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Laziness と Hard working
第27章 束の間
〖ほぉー
これは!まるで別人だね(笑)
雅貴が惚れ直すなぁ〗
『お腹空いちゃったよ
何か食べたいけど
カフェで食べる時間は
ありますか?』
あるよ
別に約束は大体の時間で
ご飯を食べる約束ではないけど
父はご飯を食べるつもりだろう
軽い物を食べたら良いよ
『緊張しないんだよ
夢で見たからかなぁ
雅貴さんに似ていますよね?』
〖杏ちゃんは会った事ない人も
見えたりするけど
ハグした人
全部わかるの?〗
多分
僕からリンクしたんだと
思うんだけど
いちど
杏の夢の中に居た事があるんだ
初めて夢に僕が居た時に
杏は驚いていた
その後に夢がどうなったか
それはわからないけど
その頃から
時々いろんな所で
杏とリンクする様に
なったんだ
だからって
杏の予知は
僕は出来ないから
『雅貴さん
話しをしては駄目です
八雲さん
聞かなかった事にしてください
雅貴さんに
害が及ぶかもしれないから
絶対に誰にも
話さないでください』
〖杏ちゃん?
それはどういう事?〗
『最初の事件は
寒河江達がしていた事
今は
誰かが私の事を
利用しようとしていると
そう思えて⋯
雅貴さんまで何かあったら
私は生きていられない
だから何も聞かなかった事に
リンクする事が
誰にも起こるなら
私に触れていれば良いけど
雅貴さんは
たまたまそうなって
いつまでも続くか解らないのに
話しをして
誰かが利用しようとして
雅貴さんに害が及ぶのは
絶対に避けたいです
雅貴さんも
この事を誰かに話すなら
もう一緒に居られない
お父様にも会わないから』
まって!
僕が迂闊だった
嬉しかったんだ
だから
怖い顔をした杏が僕を見る
“杏は
何かを知っているんだ
そして
僕を守ってくれようとしているんだ”
『最後通告ですよ
本気ですから
八雲さんも
約束してください
誰にも話さない!
絶対です
今すぐに消えたって良いから
私は
私には
もう無くす物は無いから
全てを無い物に
出来るから』
〖杏ちゃん?
や、約束する!
守るから
そんな怖い事を言わないで〗
胸騒ぎがする
嫌な感じはしないが
やっぱり
胸騒ぎがする