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Laziness と Hard working
第28章 雅貴の父

『雅貴さん?
ちょっとお話する?』

今日の話なら
今はしたくない

『違うよ
雅貴さんは私にお願いがあるって
そう言っていたよね?
何かなぁ』

そうだね
それも今日は

『聞きたいの』

 ⋯
 ⋯
 ⋯

あのね杏
僕は絶対に嫌なんだけど

もしもだけど
杏が別れたいって言ったら
別れるしか無いよね?

そうなりたくないけど
そうなった時を考えて
お願いを思いついたんだ

『なにかな?』

手を繋いで良い?

『どうしたの?
いつもは聞かないのに』

僕はね
杏と僕の子供が欲しいんだ

『!!
何でそんな事を』

そんなに驚く事?
僕は杏との証が欲しいんだよ

本当は
ずっと一緒にいるのが良いけど
杏が嫌ならね
本気だよ

『誰が、誰が育てるの?』

僕に決まっている
他に誰が居るの?

『仕事とかどうするの?』

杏はちゃんと考えてくれると
そう言っていたよね?

でも
もし一緒に居られない
そんな事になっても
僕はひとりで育てるから

今すぐに返事はしなくて良いよ

遊びや冗談じゃないことくらいは
杏でもわかるよね?

『わかるから
そんな事を
雅貴さんはそれで良いの?』

この先ずっと
僕は杏だけを愛したいんだよ

重たいかもしれないけどね

杏と僕の子供なら
誰よりも愛おしい

『雅貴さんは
家族が欲しいのかな?』

そうなのかな?
僕は家族が欲しいのか?
杏が居てくれたら
それだけでいいんだけど
もし子供がいたら
更に嬉しい

そうだね
僕は家族になりたいんだ

『雅貴さん
子供の事はちゃんと考えて
それからだよ

家族って⋯』

杏が好きなんだよ
愛しているんだ

僕はきっと杏が居なくなったら
生きていなくても良いと
そう思うんだ

でもね
子供が居たら
違う気がして

『ねえ雅貴さん

私がそんなに必要ですか?
私は生きている意味を
ずっと探しているの

わかっていると思うけれど
父の事
駄目だった私の赤ちゃん
だから贖罪なの

予知やそんな事で誰かを救えたら
私の過去が消えるわけではないけど
父達の代わりに誰かが
元気でいてくれたら
少しは許してもらえるかな?

そんなズルい私の考えなの』



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