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Laziness と Hard working
第28章 雅貴の父
杏に贖罪なんて無いよ
何も悪い事はしていないし
杏のお父さんだって
大切な娘が
自分のせいで⋯
そう思っていたから
寒河江を消滅させようとしたんだろう
『⋯あのね
私
雅貴さんのお父様に
会いに行こうと思うの
父の話を聞きたいの
いろいろ考えたいし
良いかな?』
本当は嫌だけど
今回は仕方がないかな
杏がしたいようにすると良い
『雅貴さん
お父様の都合を聞いてくれる?
明日でも
早いほうが良いと思うの』
わかったよ
杏の為だから
父に電話するね
スマホを取り出し
電話をする
RURU RURU RURU
お父さん?
杏が会いたいと言ってる
ん?
杏に代わるよ
『こんばんは
遅い時間にすみません
お時間を頂きたいのですが
明日のご都合は如何ですか?
父の話を伺いたいのですが
はい
はい
わかりました
明日18時に
はい!わかりました
雅貴さんに代わりますね』
杏と一緒に?
杏がそう望むなら行くけど
あっ寿司屋に連れて行ってやってよ
うん
そうそう
杏が行きたがっていたんだよ
僕は行きたくないけどね
じゃあ
ピッ
杏の行きたがっていた
お寿司屋さんで
待ち合わせになったよ
坪倉の名を出せば
案内してくれるはずだよ
僕は行かないけど
杏は父とゆっくり話すと良い
『何で行かないの?
緊張しちゃうし
雅貴さん一緒に来て』
いや
杏のお父さんの話は
聞きたいけど
きっと聞いてはいけない
そんな話があるような
気がするんだよ
『私もそんな気がする
でも雅貴さん
それでも一緒に行こうよ』
杏は僕が聞いても良いの?
僕は杏の話なら
何でも知りたいけど
それでも明日の話は
聞いてはいけない気がするんだ
だから
杏がひとりで聞いておいで
僕は何処にも行かない
杏といつも一緒だよ
『雅貴さん?
感じている事はきっと一緒だね
明日は私ひとりで聞いてくる
ありがとう
雅貴さん』
どういたしまして
僕のお姫様のお願いだからね
-☆Chu!!
大好きだよ 杏
話を聞いて僕の事を
ゆっくり考えてくれたら
それでいいよ