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Laziness と Hard working
第29章 杏ちゃん 実家に帰る
“いらっしゃい
こんな時間に
杏にお付き合い頂いて
すみません
さぁ上がって下さい”
夜分にすみません
お邪魔させて頂きます
『さすが!
お母さんはわかってるね
私の我儘に付き合ってもらったの
座って待ってて下さい』
と杏ちゃんは別の部屋に
消えてしまった
チーン
お線香の香りがしてきた
お仏壇に手を合わせているんだ
『お待たせしてしまって』
キッチンに入って
冷蔵庫をあさっている
“杏が何か作るまで
私に分かるように
お話していただいても
よろしいですか?”
今城
私達は杏さんの警護中なんです
詳しくはお話できませんが
ある事件で杏さんを
警護する事になりました
“あの?
事件って
杏が何かに巻き込まれた?
そういう事ですか?
前のニュースになった
あの事が関係している訳では
ないですよね?”
親子揃って感がいいのか?
今城
事件の事はお話できないんです
ただ杏さんは
悪い事はしていないので
それだけは信じてください
“杏が悪い事なんて
出来るはずないです
あの子は優しい子なんです
父親によく似て
何でも我慢してしまうんです
だから
気持ちがいっぱいになると
旅行に行ってしまうんですよ”
『お母さん
お茶は出してくれたの?』
“あぁそうね
お茶ね
杏?お兄ちゃん呼ぶの?”
『明日で良いかな?
無理に起こさなくても』
(たまに帰ってきたのに
兄貴はほったらかしかな?)
『お兄ちゃん♡
おめでとう
いつ生まれるの?』
(杏?それ本当か?
まだ聞いてないけど
本当なんだな?)
『お義姉さんも知らないのかな?
でも間違いないと思うよ
あっ
久しぶりね♪
お母さんには話してもらったけど
この男性ふたりは
今日は我が家に泊まります
刑事さんで私の警護中なのね
私は悪い事はしていないけど
離せない事が沢山だから
今はこの辺で許してね
お兄ちゃん
何か飲む?
アルコール?』
(明日は仕事だからな
何時まで居るんだ?
週末まで居るんだろう?
たまにはゆっくりしていけよ)
『お父さんみたい
少し飲まない?
まぁお茶でも良いかぁ
ウーロン茶あるかなぁ』