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Laziness と Hard working
第29章 杏ちゃん 実家に帰る
『お兄ちゃん
ちゃんと教えないから
お義姉さんがひとりで嫌な思い
しちゃったじゃない
ちゃんと教えてくださいね(笑)
温かいうちに食べましょう』
“杏せっかく作ってくれたけど
食欲が無くなったわ”
『今日は
お父さんの好きな物を
沢山作ったけど
お母さんはたべないの?
そう言っているよ』
《えっと
杏さんは見えるの?》
『そう
父は見えるかもね
話は出来たり出来なかったり
この家に来ないと
父と話しが出来なかったから
帰ってきたの』
それだけだよ
と言わんばかりに
空席の場所に目をやってる
杏ちゃん以外
みんなびっくりしている
なぁあん
お父さんはいつもここに
座っているのか?
『そうみたい
お母さんも亡くなってからも
そうしていたでしょ?
ん?
最近?誰?
お母さんのお友達?
何か美味しいお菓子?
頂いたのかな?
一緒に食べて
お母さんが太るとか言っていたと
父が言ってるよ』
“そう
やっぱり
居るんだわ”
ビクッ!
とお義姉さんがして
『仲良くしてください
父が言っています
お義姉さん
我が家のルール
聞いてね
母の事とか
父の事とか
いろいろあるの
親戚付き合いも
そのルールがついて回るから
お義姉さんもちゃんと聞いて
守らないと恥をかいちゃうから
お兄ちゃんが悪い!!』
さぁご飯食べましょう
今城
(杏ちゃんがあんな事を
気遣いの人だと思っていたけど
身内には厳しいのね
まぁ義理のお義姉さんだし)
«頂きます
先ずはお父さんの好きな煮物
美味しい♪
このお豆腐?美味しいね»
『それは
我が家の秘密だから
父の大好物です』
お義姉さん
本当に美味しい
ハンバーグも
めちゃくちゃ美味しいの
私が作ってもこんなにならない
何が違うのかな?
あれ?
お義母さんのは
ハンバーグなの?
『あっ!
母は肉を食べないから
食べてもハムとかベーコンくらいなの
だから
豆腐とおからとお魚のすり身で
ハンバーグを作ったんだよ
今日は急いでいたから
すり身は買ってきたけど
本当は全部するんだ』
えっ!
肉を食べないって
毎日出していたわ
『好みとか聞いてほしかった
味覚障害は大変だし
お肉は匂い?が嫌みたいで
何度も試して
やっぱり駄目って
だから我が家の夕食に肉は無いです』