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第30章 嘘はつかないけど

『そうだね
私は
嘘はつかないけど
話さないかもね』

「じゃあ
なんで急に帰ったの？」

『それは
雅貴さんの御父様の話で
母に聞きたい事ができたから』

「すぐに連絡くれなかったけど
どうしてかな？」

『着いたのが遅かったし
母と話しをしたから』

「ふぅん
刑事がなぜ付いていったの？」

『わからない
新幹線に乗っていたよ』

「杏？
誰かと何かあった？」

『麗子ちゃんに会ったよ』

「お母さんと何を話しの？」

『今は言えないよ
話したくないかも』

「ごめんね
もういいよ
僕は焼きもちをやいてしまった
今城さんや亜麻屋さんが
杏のお母さんに先に会って
ちょっとイライラしたんだ
僕は
杏に何をしても良い
そう言いながら
束縛しそうになっていた」

『ごめんなさい』

「謝ること無いよ
それとも
謝ることしたの？」

『実験ね
でも話さない』

「やっぱり何かあったんだね
良いよ杏
こうして帰ってきてくれた
お料理？
途中なの？」

『あっ考えていて
喜んでもらいたくて(*´︶`*)』

「着替えてくるよ
杏は⋯
いや良いんだ」

僕は杏を束縛しそうになっていた
危ないなぁ
誰かに連れて行かれそう
そんな気がして

子供⋯
やっぱり欲しいなぁ
杏と僕の子供

杏が居なくなっても
僕が頑張れるから

きっと可愛すぎて
側から離れられないよ（笑）
後で聞いてみよう

「何か手伝おうか？
何もなければ
お風呂に入ってくるよ」

『それが良い！
ゆっくり入ってきてね』

「楽しみにしてる
ゆっくり入ってくるよ」

『雅貴さん
本当にどうしようか
私は⋯

やっぱり雅貴さんに
全部話ししないとね』

何て言おうかな
雅貴さんの御父様に
話しも聞かないとだよね

·
·
·

「ご飯　作ってくれたんだね
ありがとう

杏のお料理
また食べられて嬉しいよ」

『うん
実家に帰って
ずっと作っていたの

雅貴さんにも食べて
貰いたかったかな（笑）』

「刑事も食べたの？
なんかムカつく！
杏の手料理
悔しいなぁ」