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Laziness と Hard working
第30章 嘘はつかないけど
こうして抱き締めて貰うと
安心する
大丈夫だよ
そう言ってくれている気がする
離れたくないの
思わず呟いていた
聞かれちゃったかな?
「あん
聞こえないよ
ちゃんと話して
僕にできる事は何?」
『こうして居てくれるだけで良いの
今日は驚くと思うよ
私も初めての事だから
でも父が付いていてくれる
早目に行きたいの
雅貴さんはおじ様と後から来て
母にも話しをしないとだから』
「一緒に行くのはダメなの?」
『わからない
でも母は坪倉とどうして知り合いか
そこが気になるみたいだし
本当の事はまだ話したくないの』
「僕は杏と一緒に居たい
杏が話したくないなら
言わないから
一緒に行きたい」
私の顔を覗き込み
「ね? ダメ?
一緒に行きたい
付いて行きたい」
『でも
おじ様はどうするの?
ふたりで現れた方が
母は喜ぶと思うの』
「杏はお母さんを喜ばせたい?」
『うん!
だから坪倉親子として来てほしいの』
「嫌だけど杏の願いなら
そうするよ
僕は杏が喜んでくれたら
それで良いから」
『じゃぁ私だけ先に行くね
ありがとう-☆Chu!!
おじ様にちゃんと話してね』
「わかったよ」
これで雅貴さんはお父様と
少しお話できるかな?
わだかまりが無くなれば
時間がかかると思うけど
ゆっくりわかり合えば良いよ
大切な人達が離れるのは
良くないから
着替えて
下に降りたら
おじ様が居た
『どうして?』
康綱がな
夢で杏を送ってくれと
私の車で送らせるから
私達は後からお邪魔させてもらう
『おじ様
雅貴さんは
まだ受け止められないみたいです
でも私は
大切な人達が離れて居るのは
よく無い事だと思っています
早くわだかまりが無くなれば
良いですね
お車お借りします
では
藤井家でお待ちしています』
あぁ後で
お母さんによろしく
いや
黙っていてくれないか
彼女を驚かせたい
『あの私が坪倉と知り合った事を
母はとても気にしています
その事は
今は話さないで頂けないでしょうか?』
わかっているよ
それは
雅貴と杏ちゃんの話しだから
今は私が出ることではないからね
ぺこり
とお辞儀をして
手を振り笑いながら
『必ず来てくださいね』
康綱
どんどん杏ちゃんは
あの頃の彼女に似てくるね