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Laziness と Hard working
第31章 藤井家 の 人々

「杏さんをこの家に戻す?
そういう事ですか?」

そう
ふらりと海外に出たり
もう嫁に行っても良いんだ

父も何か言っていたし

「それは困ります
僕は彼女が必要なんです」

ん?
まぁ杏が起きたら聞くよ

杏が決める事だから
母も何か感じているだろう

杏を抱く様子も慣れているみたいだし
雅貴さん
杏は汚れる事が無いんだ
だから辛いの

憎んだり恨んだり
出来たら良いのに
もっと辛い人の事を先に考えて
自分の事を後回し
誰より傷ついても
それを誰にも見せない

泣いていても
笑っているんだ

「そうですね
泣き顔を誰かに見せたり
絶対にしないですよね」

泣き顔を見せない
何故泣いていると?

「さぁ僕の話はここまでにします
杏さんが起きたら続きをしましょう」

片付けを手伝いますよ

と言おうとしたその時
杏が起きてきた

『お兄ちゃん
片付けしなくてごめんね

お母さんに話しがあるの
片付けは明日でも
お兄ちゃんにも話しがあるから』

フラフラしながら
歩いて

『お母さん、話しがあるの
坪倉さんもこっちに来て
お兄ちゃんも』

何を言うのか想像が出来ていた

『今回は全部お父さんがした事だけど
こんな事はもう無い方が良いの

お兄ちゃんに力を託すとお父さんは
そう言ったけど
巫女はやっぱり私がしないとダメだよね?

ただお父さんが
従姉妹の女の子で探そうってそう言うの
お兄ちゃんはどう思う?』

オレは杏がならない方が良いと思っている

正直この生業をやらない方が
良いと思っているから

わざわざ女の子をその為に
育てるなんて
望んで育てる親はいないんだよ

杏は幸せになりたくないのか?

誰かの為じゃなく
自分の為に生きても良いんだよ
それがお父さんが望んだ事だよ

『知っているよ
だから出会った人がいる
お父さんが仕組んだんだよ

ずっと私を好きだと言ってくれる
側にいて欲しいと
家族になってほしいと
そう私に言ってくれる』

“雅貴さんね
私は賛成よ
パパは杏と雅貴さんがそうなることを
ずっと望んでいたのよ
勝手に婚約者にしちゃったくらい

ね?坪倉さん”

そうですね
康綱は雅貴を好んで
杏を嫁にして欲しいと言ってました



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