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第6章 信の恋

「産まれたんだよ。元気な男の子」

「え？」

「だから・・・産まれたんだって！！」

「お、おめでとうございます・・・」

「あれ？そんな反応？お前なら飛んでくるかと思ったのに・・・」

そうだよな・・・
以前の俺なら・・・飛んで行っただろうな

「信？・・・なにかあった？」

電話越しでも先輩は鋭い
当然か
ユキさんと聞いても俺の反応が薄いんだから



「ユキさんに・・・おめでとうございます。と、伝えて下さい」

「うん。わかった。で？お前は？」

「俺ですか？」

「何かあっただろ？」

啓介先輩の声は心配に変わる



「・・・時田を好きになってしまいました・・・」

何となく後ろめたかった
今までユキさん一筋だったから・・・