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第12章 青春の恋花

「・・・お前ら・・・何してんの？」

「・・・直哉」

「はぁ？あんた何よ？」

「俺？高橋」

俺は怒りに震えた

伊織・・・
お前・・・
もっと早く俺に話してくれよ・・・
こんな事になってるなら・・・

伊織は中学では誰からも好かれてて・・・
友達も多くて・・・
こんないじめとか・・・される奴じゃなくて・・・

優しくて・・・
美人で・・・
可愛くて・・・
俺の大事な幼馴染で・・・


「お前らこそ何なんだよ！！」

「はぁ？あんたに関係ないでしょ！！」

「関係あるわ！！俺の幼馴染なんだからな！！」

「・・・プッ・・・ださ・・・アハハ！！」

二人が俺を笑った


「お前らこそダサいよ。田淵、横井」

「お前の方がダサいって・・・高橋・・・ハハハ！！」

「・・・直哉、もういいよ」

伊織が涙目で俺の近くに来た


「・・・柳に相手にされないからって、伊織に八つ当たり？」

「伊織だって～！！ラブラブじゃん！！」

「お前らはラブラブする相手が居なさそうだけどな」

鼻で笑って相手を挑発した

「う、うるさいわ！！紺野と高橋でダサいもん同士仲良くしてろっての！！」

「もちろん。お前らに言われなくてもそうするわ」

「・・・ばぁ～か。行こ！！」

田淵と横井が去って行く


「・・・ごめんね？直哉を巻き込んじゃって・・・」

「あほか！！もっと早く言え！！心配するだろうが！！」

「・・・うん・・・ほんとごめん・・・」

伊織が俺の腕に擦り寄った

「・・・俺もごめん。気がつかなくて・・・」

「・・・ううん」

伊織の頭を撫でて気がつかなかった自分を悔やんだ



でも・・・
もっと後に気に食わないのは・・・
柳が一部始終を見てたって事


「・・・紺野さんに謝りたい」

「はぁ？お前が何を言うんだよ？」

次の日、柳に呼び出された俺は怒りでおかしくなりそうだった
後から思えば柳が悪かったんじゃないけど・・・
アイツらが悪かったんだけど・・・

「紺野さんに好きな人が居るなんて知らなくて・・・美人だなって思って・・・声をかけた」

「伊織が美人なのは知ってるよ！！チャラチャラ、ナンパすんな！！」

「・・・ナンパ・・・ではないけどな。でもごめん。それだけ言いたかった」

柳が頭を下げる