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あなたがすきでたまらない
第13章 みんな集まれ!!たこ焼きパーティー
伊織ちゃんside


帰り道
直哉と二人きり
多田君と別れて手を繋ぐ
ドキドキする

直哉が浴衣を褒めてくれて嬉しかった
ユキさんの浴衣も素敵だけれど私の浴衣の柄が好きだって言ってくれて更に嬉しくなる

そして・・・
またあの時と同じ事を言ってくれるんだね
「向日葵柄の浴衣は伊織にピッタリだ」って・・・
私ね?
すごく、すご~く嬉しかったんだよ?

小学生の時から近所のお祭りには仲の良いグループで行ってた
直哉達の三人の男子と私達三人の女子
中学生になってからもそれは変わらなかったけど・・・
私以外の女の子は同じグループのそれぞれ違う男の子を好きになった様だった
もちろん。直哉じゃないよ。
女子って好きになった人が一緒だと気まずくなったりするでしょ?
まぁ、男子もだろうけど・・・
けど、私達は皆それぞれ違う人が好きだった

その頃の私は恋とかではなく幼馴染で直哉と仲良くて・・・
なので二人がキャーキャーと話す恋バナについていけない時もあった

「ねぇ?今度のお祭り。浴衣着ない?男子には内緒で!!」

「それいいね!!ビックリさせちゃおうよ!!」

「もう小学生じゃない。って所を男子に見せて・・・付き合ったり?」

「キャー!!上手くいくといいね!!私達、中学生になったんだもんね!!」

「伊織も!!いいよね?」

「でも・・・私、浴衣持ってないよ?」

「私も!!だから今度一緒に見に行かない?」

「さんせ~い!!」

あまりに盛り上がってるし、浴衣って着てみたい
って思った私も賛成した
二人みたいに好きな人、目当てではなかったけれど・・・
大人になれる様な・・・そんな気がしたんだ

お母さんに強請って買って貰った浴衣
三人ともどれにするかですごく迷ったけれど、私が選んだのは向日葵の柄だった
水色の生地が空の様で、その中に咲いた様な向日葵の柄に一目惚れした

少し、いつもと違うお祭り
履き慣れない下駄に戸惑いながら男子が来るのを待った


「お待たせ~。って・・・浴衣?」

「「へへ~」」

ビックリしてる男子は満更でもなさそうで私以外の女子は恥ずかしそうに・・・
でもどこか得意気だった

お祭りの屋台も皆で周ってたはずなのにいつの間にか私と直哉は取り残された

「皆と逸れちゃったね」

「そうだな」

直哉と二人
どうしたもんかと問いかけた

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