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第14章 学園祭、本番!!
このはside


「谷川さん、オレンジジュースお願い!!」

「は、はい!!」

狭い教室内の裏のスペースを5~6人の生徒が忙しそうに走り回った
始まったと同時に他のクラスの生徒や一般のお客さんで賑わいを見せた
いくつかに置かれたクーラーボックスの中から冷えたジュースを取り出しコップに注いだ

「あっ!!谷川さん!!出した物と同じ物を冷やしておいてね」

「はい!!」

私達はジュースを出したりお菓子を出したりと動き回った
チラリと客席を見るとお客さんでいっぱいで・・・
外にも列が出来ており、テーブル席は満席だった
伊織ちゃんや、高橋君、多田君も接客で忙しそうに動いている

四人席様に作られた席が三つ
二人席様に作られた席が三つ
二人連れのお客さんがほとんどで・・・
混雑してる様にも見えるが教室が狭いので今いるお客様が注文してしまえば私達の出番はなくコップの補充や受付にまわる人も出て来た

「先生。客席が少ししかないので長居されてしまったら他のお客さんが入れないと思うんですけど・・・」

「そうね・・・」

「三十分とか時間制限したらどうですか?」

金庫番をしてる先生にそう言って話をしてるのは同じ裏方の横井さんだった
以外・・・
そう言ったら失礼なんだけど・・・
ちゃんと学園祭を、浴衣喫茶を考えてくれているのだと思うと嬉しくなった

「・・・委員会さん、どう思いますか?」

近くで見ていた私に先生は訊いてきた

「・・・えっと」

私は何て言ったらいいのか理解らず黙ってしまう

「このは!!・・・ん?何の話?」

伊織ちゃんだった
私と、先生と、横井さんの空気に伊織ちゃんは首を傾げた

「紺野さん。客席が少ないでしょ?長居されたら他のお客様が入れないから、時間制限したらどうか?って横井さんが・・・」

横井さんは気まずそうに俯く

「・・・なるほど。そうですね。その方がいいかもですね。このは。私、先生と話をするから今入って来たお客様のオーダー聞いてくれる?」

「は、はい!!」

伊織ちゃんがすれ違いざまに私に目配せをした

えっと・・・
取り敢えず伊織ちゃんの代わりに注文を聞けばいいんだよね
私は急遽、接客になり緊張を隠せずに裏から出た

(えっと・・・まだ飲み物が出てないテーブル・・・)

キョロキョロと客席を見回す私の目に映ったのは・・・

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