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あなたがすきでたまらない
第14章 学園祭、本番!!
啓介side


「先輩、行くのはいいんですけど・・・隣のクラスも行列が出来てますよ?」

「・・・みたいだな」

「それに、浴衣を着た子がちらほら見えるって事は交代の時間なんじゃないんですか?」

時計を見る
12時30分・・・
シュンの顔だけでも見てみたいが・・・
並んでる間にこのはの休憩の時間が来てしまいそうだ

「信の言う通りかもな。今並んでも、入れるかどうかわかんねぇし・・・」

「それに、居るかどうかもわかりませんしね」

隣の教室の窓はカーテンがかけてあり、中の様子はわからなかった
着替えるスペースがあるからだろうか?

「じゃあ、どうする?」

「よくぞ聞いて下さいました!!俺、腹が減ってたまんないです」

「ったく・・・さっきから食べ物の話ばっかりだと思ってたら・・・」

そういう事だったのか

「昨日、晩飯あんま食ってなくて・・・先輩との約束に遅刻出来ないですし?寝る方を優先しちゃったんですよね~」

俺との約束を引き合いに出されたら、信の腹の足しをしない訳にもいかない

「・・・で?何が食いたいんだよ?」

「学食!!久しぶりに食べてみたくて!!昨日から腹すかしてたんですよ~」

「・・・お前は・・・」

言いたい事は色々あったが、信と一緒に懐かしの学食へと向かった


「お~。混んでるかと思いきや・・・屋台があるせいかな?座れますね!!」

「だな」

「働いてたおばちゃん、まだ居るのかな?俺、おばちゃんからは好かれてたんですよ!!」

「知ってる」

俺はクスクスと笑った

学生の時の信との会話を思い出す
信は学年が違う俺のクラスに来ては

「先輩!!一緒にお昼食べましょう!!」

「俺、弁当・・・」

「・・・学食のおばちゃんが、俺に言うんですよ・・・」

「何て?」

「「お友達も連れてまた来てね」って・・・」

「そりゃ、お前・・・誰にでも・・・」

言うだろうよ。
信が高校一年生になり入学したての頃だったか?
社交辞令を真に受けた信の・・・素直な心に正直呆れた

「俺が行くと・・・おまけしてくれるんですよ!!」

「良かったな」

俺、弁当だから頼まないんだけど
適当に信の話を受け流す

「俺、かつ丼にハマってて毎回頼んでたらおばちゃんが「いつものね」って言ってかつ丼が当たり前になって・・・とんかつが一枚多くなってるんです」

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