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あなたがすきでたまらない
第15章 啓介さんの誕生日パーティー
「師範って、音楽とかの好みは?」

「音楽・・・ですか?」

車の中ではBGMがかかってるけど・・・
流行がわからない私には誰がどのアーティストまでは・・・

「色んな音楽を聴いてますね。男性も女性も・・・良い曲だな。って思ってます」

「そ、そっか・・・」

多田君はメガネをクイッとなおした

「映画とかは?DVDだったらプレゼントにもいいんじゃない?」

「映画・・・ディズニーとか子供っぽいのは苦手だって言ってました。それに家に居る時はパソコンを見たり本を読んだりしています」

二人で同じ空間に居て、お互いが本を読んだりしてて・・・
何も話さなくても心地良くて・・・
私にとって大好きな時間

「う~ん、難しいね。本は読みたければ買うだろうし、私は読まないからお勧めとかもわかんないし・・・それこそ好みがあるからね」

伊織ちゃんは腕を組んで考え込む

「香水とかは?大人って感じがすんじゃん」

「高橋君。啓介さんは香水はつけないんです」

以前、私も訊いた事があって・・・
啓介さんの近くに居るといい匂いがするから
「香水ですか?」
って訊ねたら
「香水は苦手なんだ。制汗剤の匂いじゃない?仕事がら汗かくしね」
って言ってたもん


「「「う~~~ん」」」

困って考え込む三人

「よし!!こんな時はスマホ様に頼ろう!!」

高橋君は得意気にスマホを取り出し調べ出した

「えっと・・・キーケース」

「キーケースは持ってます」

お母様から就職祝いに頂いたもので大事に使ってるって言ってた

「財布」

「財布もお気に入りだそうですよ?」

お父様から就職祝いにって・・・ブランドの高い奴で・・・確かお母様のキーケースとお揃いでしたし

「時計・・・」

「時計は自分の初ボーナスで買って大事にしてるって・・・」

高そうな物だったような・・・

「直哉・・・予算が足りないよ」

「だって書いてあんだもん」

「他には?」

「んっと・・・タオル・・・ハンカチ・・・靴下・・・」

「どれも、いまいちピンと来ないね」

「だな・・・」

三人と私はますます考え込んでしまう

「このは?何か思いつかない?」

「わ、私も本当に色々考えてたんですけど・・・」

お金があればを想定して・・・

「何でもいいからさ?」

「何でも・・・と言われましても・・・」

う~ん
う~ん

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