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あなたがすきでたまらない
第15章 啓介さんの誕生日パーティー
「その・・・啓介が貰ってきたバレンタインのチョコをね?私が没収して・・・私が作ったチョコを食べてればいい。って事も話したかしら?」

私は頷く

「でね?まだその時はギリギリ、私の方が優位だったから・・・体力的に?」

たしかプロレスの技をかけたりだとか・・・
ユキさんは少し恥ずかしそう

「それで、啓介も素直にと言うか、仕方なく私の作ったチョコを食べたんだけど・・・」

「けど?」

私はゴクリと唾を呑みこむ

「・・・どうも砂糖と塩を間違えたみたいで・・・すごく不味かったんだ!!」

えへへって可愛く笑ってるけど・・・
わ、笑えない・・・

「きっと、トラウマになったのね。啓介もあれ位の事で甘い物がダメになるなんてまだまだよね」

ユキさんは他人事の様な遠い目・・・
啓介さん・・・お気の毒です・・・

「そっかぁ・・・じゃあケーキはダメですね・・・」

「ケーキ?」

「はい。ユキさんに教わろうと思ってたんです。なるべく甘くないもので・・・」

「どうし・・・ああ!!誕生日!!」

「はい。あの・・・お料理も教えて頂けたらって・・・思ってまして・・・」

「それはもちろんいいわよ!!それにこのはちゃんの作った物ならケーキでも、まんじゅうでも喜ぶんじゃないかしら?」

「いえ・・・お料理を頑張りますね!!」

啓介さんのトラウマの原因を理解ったら罰ゲームなんてさせられない

「なら、うんと豪華な物を作りましょうね!!」

「はい!!あと・・・啓介さんには内緒で・・・」

「もちろん!!啓介の喜ぶ顔が目に浮かぶようね!!あっ・・・このはちゃん。ちょっと待っててね」

ユキさんは寝てしまった誉クンをベッドへ連れて行った

私は啓介さんの実家のリビングを見渡す
写真が増えている
もちろん誉クンの。
家族皆の天使だもんね

そうだ!!
うん!!
良い事思いついた!!

「このはちゃんお待たせ~。お茶のおかわり入れるわね~」

「ありがとうございます。ところでお母様は?」

「すき焼きにするんだって言って買い物に行ってるの。お肉は穂高さんが頂いてね?実家とこのはちゃんにもお裾分けしたくて・・・良いお肉なのよ~」

「穂高さんにもお礼を言わないと」

「そんなのはいいのよ。で、このはちゃんは何か考えてるの?」

「え?」

「プレゼント」

「じ、実はですね・・・」

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