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あなたがすきでたまらない
第15章 啓介さんの誕生日パーティー
「おい~。お前らまた二人で帰ってんのかよ~」

「うるさいなぁ。どうでもいいでしょ?」

いつも、二人で帰る俺達をバカにしてくるのは決まって同じ奴だった
その度に伊織はこうして俺の代わりに相手に言い返す

「だせぇ。女に庇われてやんの~」

ケラケラと笑う男子に言い返せない情けない俺
ランドセルを握って俯くしか出来ない俺
そんな自分が嫌いだった俺

「気にする事ないよ」

伊織はそう言ってくれたがカッコ悪い俺で居るのは嫌だった
俺と居る事で伊織までからかわれるのが嫌だった

「あっ。見て見て。サッカーしてるよ」

通りかかったグラウンドを見ると高校生が部活でサッカーをしていた

「かっこいいね~」

かっこいい?
サッカーが?
サッカーをすれば伊織にかっこいいと思われる?
単純でガキな俺はサッカーをすれば伊織に好きになってもらえると・・・
かっこいい奴になれると思ったんだ

「え?一緒に帰らないの?」

次の日から一大決心をして一人で帰る事にした
サッカーボールを持ってなかった俺は帰り道、小石をボールに見立てて蹴る所から始めた
伊織の前じゃ、こんな事も出来ないし?
こっそり練習して上手くなったら伊織に見せてやろう。ってな
それから母親に強請ってサッカーボールを買ってもらい庭先で練習した
急によそよそしくなった俺を心配して訊ねて来る伊織には内緒にして・・・
でも、やっぱり構ってくれる事が嬉しくて、俺の部屋とか伊織の部屋で宿題したりして・・・

「ねぇ?何で急に一人で帰るの?」

ある日、俺の部屋でおやつを食べながら伊織が訊いてきた

「もう、道覚えたから・・・」

「・・・そっか」

俺のせいで伊織までからかわれるのが嫌だとは言えず・・・
その後は伊織が訊いてくる事はなくなって・・・

「よお?最近、一人で帰ってんのか?」

一人で帰る事に慣れた俺は小石を蹴りながら話しかける声に顔を上げた
前にからかってきた奴・・・
俺はコクリと頷く

「ふーん。あっそ。ならいいけどよ」

俺は再び小石を蹴りながら歩き出した

「なぁ?それ、楽しいのか?」

「・・・ふつう」

楽しいか楽しくないかではなくてサッカーが上手くなりたいから
俺の後ろをついて来る奴に言った

「何でそんな事してんの?」

「・・・サッカーの為」

「サッカー好きなのか?」

取り敢えず俺は頷いた

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