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あなたがすきでたまらない
第16章 6月5日
クスッ・・・
啓介さんの頬が緩んでホッとする私

「あっ!!あの!!」

「ん?」

私の伸ばした指先に・・・
愛おしい様な顔で口づけする啓介さん
ギュッと握られ・・・
どうしていいか理解らなくなる

「い、今・・・何時ですか?」

「・・・お昼?」

か、かわいい!!
なんて思ってしまってはダメだ
上目遣いで私を見るかわい・・・
啓介さん

そ、そんな顔したって・・・
わ、私・・・
お、怒ってるんですからね!!

「・・・お、お昼って!!が、学校が!!ど、どうしよう!!」

現実の世界に青ざめて、ギョッとして啓介さんを睨んだ

「・・・焦らなくても・・・連絡したから」
寝ぼけ眼の啓介さんは私を抱き寄せ腕の中に放り込もうとする

「れ、連絡?が、学校に?」

「うん・・・だから大丈夫」

だ、大丈夫って・・・
な、何が??

啓介さんの腕の中にずっと居たい気持ちでつい流されそうになるけど、疑問の方が大きくて逞しい啓介さんの胸を突っぱねた

「よしよし・・・」

私の精一杯の抵抗も訳もないと言った様に軽々と啓介さんは逞しい体に私をすっぽり包み込んで宥めるように背中を撫でた

「・・・啓介さん!!」

啓介さんの腕の中で必死にもがいて抗議した

「・・・ん?」

ダルそうで眠たそうな啓介さんが私に寝言の様な返事をした

「が、学校に行かないと!!」

もう一度、啓介さんの腕の中で叫んだ

「・・・今何時?」

それは・・・
私がさっき聞きましたよ?
その言葉に今度は自分で確かめようといつものベッドの時計を確認した

「二時・・・」

ええっ!!!
に、にじ???
ええ?
嘘でしょ?
14時?
嘘でしょ??

「わぁ!!!に、にじって!!14時ですよ!!」

「・・・うん。良く眠れたな」

焦る私
のほほんと目を擦る啓介さん

パニックでオロオロする私
欠伸しながら起きる啓介さん

「・・・あわわ・・・」

もうどうしていいかわからない
遅刻なんて・・・今までした事なかった
えっと・・・
まずは・・・
どうしたらいいの??
そ、そうだ!!
先生に連絡して謝らないと!!

携帯を探して慌ててベッドから足を下した
背後からそれを止める啓介さん
「行かせない」
と、言う様に抱きしめられた

「落ち着いて、このは」

「ど・・・」

どうやって?
何でそんなに冷静なんですか!!
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