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あなたがすきでたまらない
第16章 6月5日
「・・・美味しいです!!」

「それは良かった」

このはがそう言ってくれて本当に良かった
なんせ、あるもので作ったんだからな
ってか・・・
これしか作れなかったんだ

「・・・ずるいです」

「何が?」

拗ねるこのは
とぼける俺

「・・・私が作るよりも美味しいです・・・この・・・チャーハン」

「そんな訳ない。このはのチャーハンは絶品だ。俺が作ったのは焼き飯」

物は言いよう
あくまでも別物だと、このはに告げた

「・・・ずるいです」

「そりゃ・・・俺が一人で居た頃は・・・調味料なんて何も無かったし?」

「・・・」

「このはが買ってくれてた「これ」のおかげだよ」

「そ、それ!!スープだけじゃないんですか?」

買った本人もビックリするとは・・・
知ってて買ったのではないのかと・・・
このはらしい答えが返ってきた

「野菜炒めとかも美味しく出来るらしいよ?」

「・・・ええぇ!!!」

「あと・・・中華全般に使えるんだって」

「ちゅ、中華???」

「えっと・・・八宝菜とか?」

商品説明に目を通す

(これ一つで万能中華!!味付けはこれ一つ!!)

「は、八宝菜!!!」

驚くこのはが可愛いと思えるのは・・・
やっぱり俺がこのはを好きすぎるせいだからだろうな

「な、なんで!!啓介さんそんなに詳しいんですか??」

「・・・いや、CMでもやってるし・・・お袋も使ったりしてたけど?」

「あ、明日は八宝菜!!作ります!!」

「楽しみにしてる」

「魔法の粉ですねぇ・・・」

「また、このはのチャーハン作ってな?」

俺達の思い出の味

「・・・はい・・・」

何故かこのはは乗り気ではなさそうに俯くだけだった

俺は知る由もない
女心と秋の空と・・・このはの心

その後のこのはの料理のレパートリーが増えたのは嬉しかったが・・・
中華一色だった

断頭の思いで・・・

「このはの作ってくれる飯は何でも美味いけど・・・和食が食べたい」

と言ったのは毎日、中華の繰り返しを耐え抜いた末の苦渋の決断だった
何度も言うがこのはの事は愛してる
誰よりも。
ただ少し、ほんの少しだけ限度を知って欲しいだけだ
「美味しい」と、言えば結構な頻度で出てくる回数を分けて貰いたいだけだ
まぁ・・・それも幸せな悩みなんだろうけどな
そんな出来事があるのはもう少し先の事になる

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