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ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第11章 最年少ロリちゃん
「あと1年とちょっとで10歳になったら、お店で働けるのに……。部屋付きの所もあるって聞いたから……」
10歳まではまだ1年以上。俺だって、さすがにそこまで面倒を見ることは出来ない。
「旦那様にタダで触られるなら、お店で、お金をもらって触られる方がいい……」
守銭奴じゃなくても、今のエマの生活からすればそう思うだろう。さっきまで着ていた服は擦り切れ、繕ったらしい場所がいくつもあった。この世界での雇用環境は、良くないみたいだ。
「一緒に、そういう店に行ってみる?」
「見てみたい……」
食べ終えたエマを連れ、まずは怪しげな酒場を探した。
「いらっしゃいませー」
バニーガールに出迎えられ、テーブル席を勧められたが、俺とエマはカウンターの隅に座る。
他には数人の客。
俺は水割りとエマにはジュースを頼んだ。
ここは先払いで、18円と引き換えに飲み物が出て来る。
大した店じゃないのに、この世界では高い。
訊きたいことがあると言って、マスターを呼んだ。
面倒くさそうに来たマスターに、10歳以下のコが働ける店は無いかと小声で訊く。
「無い事も、無いですけどねぇ……」
俺の感は大当たり。最近はこの世界にも慣れ、酒場や繁華街の場所などが何となく解るようになった。
俺は、ポケットに入れておいた、100円をカウンターに置く。
「これはこれは……。さすが王族の方ですねぇ」
そう言ったマスターが、100円をすぐエプロンのポケットに入れた。
いつもそうだが、俺の普段着は、この世界では王族に見えるらしい。このRPGの世界でジーンズは見たことがないから、そのせいかもしれない。
「そういったコがお好みで?」
マスターが俺に顔を近付け、ニヤケながら小声で言う。でも、連れているエマを見て勝手に納得したようだ。
「勿論、違法ですがね……。おい、アリー!」
マスターが店の奥に向かって言うと、20歳くらいの女のコが出て来た。
「何よ、お父さん」
アリーはすぐに出て来たが、やはり面倒くさそうに言う。
「お客様のご案内だ」
2人は小声で遣り取りすると、アリーがカウンターから出て来る。
「こちらです」
急に笑顔になったアリーに着いて、俺とエマはマスターに礼を言って店を出た。