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ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第14章 王族のロリちゃん
ただ、ひとりで街からは出ないはずだと聞き、安心はした。
近衛兵に見送られ、城を出る。
厄介なことを受けたのは、写真のマリエスが可愛かったから。
まだ10歳で、今まで城の外へひとりで出たことがないとも聞いた。
と言っても宛はないから、取り敢えず街をブラつくことにする。
「いた!」
持ち前のロリちゃんへの感だろうか。俺は近付いて、マリエスの様子を探った。
写真以上に可愛い。
長い髪に真っ白な肌。大きな瞳が、店先の品物を興味深げに見ている。身長は大人達の胸辺りまで。10歳にしては小柄かもしれない。長い黒髪が腰まである。
変装したつもりなのか、服装は街の人と同じような物。でも何となく品があって、周りから少し浮いている。
「……マリエスちゃん」
隣に行って小声で言うと、マリエスは驚いた顔。
「私のことを知っているの?」
頷くと、マリエスが逃げようと走り出す。少し遅れてしまった俺も、急いで後を追った。
マリエスが路地を曲がって行く。姫なのに、やたらとすばしっこい。
「捕まえたっ」
路地の裏のその先の裏まで来たところで、マリエスの手首を掴んだ。
「キャアっ」
その声は、俺にではないらしい。マリエスが道のずっと先を見て、声を上げる。
「えっ? 何?」
「隠れてっ」
俺はマリエスに引っ張られ、宿屋へ連れ込まれた。
さすがに裏道の裏。普通の宿屋じゃなくて、ラブホだ。外には煌びやかな飾りが付いている。
マリエスは、そんなことに全く気付いていない様子。知らないのかもしれない。
「広い部屋を取って。後、私のことはマリーって呼んで」
言われた通りに部屋を取り、俺達は3階へ行った。
「ん……。まあまあね。あれは何?」
マリーが隅の壁に付いている、拘束器具に近付く。
鎖を弄ったり、棚にあるオトナのオモチャを眺めている。
「それは、色々と……楽しむための物だよ」
「ふうん……。走って汗をかいたから、シャワーを浴びる」
そう言うとマリーはさっさとガラス張りの浴室に入り、服を脱ぎ始めた。
こんな環境に慣れているのか? 兄の王子は、城の外へ出たことがないと言っていたが……。
「ねぇ、あなた。何て呼べばいいの?」
浴室から顔を出したマリーが訊く。