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ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第25章  イヤイヤロリちゃん


「違うのぉ。指名の席全部回ってぇ、今日の部屋行きは、何となく断らないとぉ」
 俺に絞るという事か。それなら、構わないが。
「すぐに大部屋には、行けないの?」
「イヤ。順番じゃないとぉ」
 部屋代でも、稼ごうとしているのだろう。リオに惚れ込んでいる男ならまだしも、俺にはまだ選ぶ権利がある。
 ここまでだと、リオが守銭奴のように見えてしまう。
「小中大って、部屋があるの?」
「うん。小はぁ、四百円。中はぁ、六百円。大はぁ、選べるの。王族ならぁ、大した事ないでしょ?」
 飛び切りの笑顔の後、いやらしさも感じる上目遣い。
「金はいいけど、何度も移るのがめんどくさいから、小の後、大にしてくれない?」
「イヤ。順番じゃないとぉ、部屋には行かない」
 わがまま全開。
「それぞれ、出来る事が違うからぁ」
 そう言われても、大部屋に行けば全部OKだろう。
「じゃあ、他のコにするよ」
「ええーっ。リオと、行きたいんじゃないのぉ?」
「他に、好みのコを探すから」
 強気に出ると、リオは黙ってしまった。
「……じゃあ。小部屋の後ぉ、大部屋でいい」
 一応、交渉成立。
 王族に見える俺は、リオにとって上客だろう。だからといって、言う事の全てを聞くことは無い。
「後から行くからぁ、先に行っててねっ」
 そう言うとリオは、他の席へ行ってしまった。
「ごめんなさい。わがままなコで」
 レナが謝ってくる。
「そのおっぱいじゃなければ、レナちゃんにしたんだけど」
「そうですよね。ロリータのお店ですから。私の事は、気にしないでください。黒服を呼びますね?」
 レナが小部屋の手配をしてくれ、俺は部屋代を入れたここまでの会計。
 二千五百二十五円と言われて、驚いた。換算したら、二十五万以上になる。
 その分は、リオに体で返してもらわないと。
 黒服に連れられ、俺は店の奥へ行った。


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