この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第27章 調教済み?
「ん……。お兄……ちゃん……?」
リリアが目を覚ます。
服を着ている俺を見て、急に顔色が変わった。
「待って! リリアもすぐ支度するっ!!」
そう言って、リリアが急いで浴室へ行く。
セックスは悦かったが、面倒くさい展開になっているような気がした。
リリアはこのまま、ありもしない王国へ着いてくる気だろうか。
帰りの扉に、この世界の者が通れるのかも解らない。
第一連れて帰ったって、リリアからすればあっちが異世界。王国なんかじゃないし、住民票さえない彼女を、育てるなんて無理だ。
急いで服を着た彼女が、隣りに座ってくる。
「リリア、ちゃんと、王国のセックスが出来たでしょ? 王国に連れてって? ねっ、お願い。下働きでも、何でもするから」
やはり、またその話。
少し怖がらせようと思って無茶をしたのに、リリアの気持ちは変わらないらしい。
「……どうして、そんなに王国へ行きたいの?」
「…………」
リリアは黙って俯いてしまった。
キャバクラのような店で体を売るのが嫌なら、マリアにはっきりと言えばいい。住み込みで、別の仕事もあるだろう。こんなに王国に拘るのは、仕事の他にも何か理由があるんだろうか。
「ちゃんと、話してくれないかなあ? そうじゃないと、連れて行く事は出来ないよ?」
「ん……。リリアね……。好きな、人が、いるの……」
内心驚いたが、10歳にもなればおかしい事では無い。
「この街の人なんだろう? だったら、この街にいた方が……」
「ダメなのっ!」
それだけ言うと、リリアは俯いてしまった。
もしかして、妻子がいるとかなんだろうか。いわゆる、叶わぬ恋。だがこれくらいの年齢なら、恋自体に恋をしているコも多いだろう。
「好きになっちゃ、ダメな人だから……。この街を出て、忘れたいの……」
俺は、そのきちんとした理由を聞いていない。
でもそのせいで、拘束やバイブに耐えてまで、王国へ行きたかったのか。
「もう少ししたら、会えるから……」
リリアの言葉に、嘘は無いだろう。
相手の男を交えて3Pもいいなあ、と不純な妄想を浮かべてしまった。
「2時過ぎなら……」
「夜中の2時って事だよね? それまで、待つの?」
「お願い。お兄ちゃん」