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ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第28章 現実
「ねぇ、お兄ちゃんっ。脱いだ服ぅ、洗濯してくれるぅ?」
風呂のドア越しに、由麻菜が大声を出す。
「ああ。解った」
脱いだ服は、まだ由麻菜の温もりが残っている。カゴから洗濯機に入れた時、下着が目についた。
これが、由麻菜の下着。それも、脱ぎ立て。
脱いだ下着で興奮するなど、変態だ。だが、変態でもいい。元々の趣向がロリちゃんだから、変態だと思う人も多いだろう。
風呂のすりガラス越しに、肌色が動くのが見える。
今の由麻菜は全裸。
だがここでドアを開けたりすれば、確実に嫌われるだろう。せっかく部屋まで来てくれたのに。
アイドルの由麻菜が部屋にいる。よく考えれば、その理由が不自然だ。確かにライブの最中に助けたが、だからといって部屋まで来るアイドルなんて。
まだ幼いから、少し自由になりたかったのだろうか。着ていた服が乾いたら、あっさりと帰って行くかもしれない。
それでも、俺には充分だ。
あまり風呂の前にいると、いやらしいと思われるかもしれない。ファンにとってアイドルには、真摯に向き合わなければ。
ただ部屋まで来られて風呂まで使われたら、今晩のオカズにしてしまうだろう。それくらいは、許して欲しい。
乾燥の時間を設定して、居間に戻った。
由麻菜がいるだけで、空気が違う気がする。実際、いい匂いがしていたし。
落ち着かないまま待っていると、風呂のドアが開く音がした。
「お兄ちゃんっ。似合うー?」
部屋に来た由麻菜が着ていたのは、渡した俺のシャツだけ。
太ももが隠れるくらいの長さ。薄手の白いシャツからは、所々肌が透けている。
由麻菜は、そのまま俺の横に座った。
「に、似合うよ……」
絞り出すような声になってしまう。
緊張と興奮のせいだ。
大好きなアイドルが、俺のシャツだけを着てすぐ横にいる。下着は洗ってしまったから、ノーパンだろう。
「お兄ちゃん……。したい?」
「は?」
意味が解らなかった。
「由麻菜とぉ、エッチしたくないのぉ?」
「ええっー!?」
大声を上げてから、俺は由麻菜を見つめたまま暫く固まってしまった。