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ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第28章  現実


 だがこの世界の店の個室やラブホには、漏れなく拘束器具がある。それについては、俺も謎。
「へぇー。色々ぉ? お兄ちゃん。使った事、あるのぉ?」
 ここは嘘をついても、神様は見逃してくれるだろう。元々、神様もそう信じてはいないが。
「無いよ。どうやって、使うのか、解んないし」
「お兄ちゃん。ウソでしょ?」
 態度に出てしまったらしい。
「でも、いいのぉ。お兄ちゃんだってぇ、前は彼女がいたでしょ?」
「あ、ああ」
 素人童貞だったとは言えない。恋人は、由麻菜が初めてな事も。
 由麻菜は納得して、大きなベッドに飛び乗る。
「おっきーい。フカフカぁ」
 俺も鞄をソファーに置き、添い寝して由麻菜を抱き締めた。
「お兄ちゃん……」
 胸元で、呟くような可愛い声。
 この世界なら由麻菜も自由に行動出来るし、淫行という罪もない。だがいつまでここにいても、現実世界に帰れば、また同じ時間に戻るだけ。
 この小さな由麻菜を守るのは、俺の責任だ。いつの日か離れていくだろうが、それまでは彼女を守ろうと決心した。
「ねぇ。お兄ちゃん……」
 由麻菜が強請るような表情で、顔を上げる。
 俺は体を屈め、キスをした。
 軽く開いた唇の隙間から舌を入れ、お互いの舌を絡める。
 由麻菜も慣れてきたようで、懸命に舌を絡めて来た。
「はぁっ……。んんっ……」
 クチュクチュという音。
 それを聞きながら、由麻菜の服を脱がせていく。
 上着の前ボタンを外すと、キャミソールだけ。まだ、ブラジャーはしていない。本人に言ったら怒るかもしれないが、ブラジャーが必要無い程ぺったんこなおっぱいだ。
 今までのロリちゃん達との事は、由麻菜とこうしてセックスする為だったのかもしれない。現実のロリちゃん相手。それも元憧れのアイドルとだなんて、未だに夢を見ているようだ。
「はあっ……」
 唇を離すと、由麻菜が大きく息を吐く。
 了解を得るように見つめ、キャミソールも脱がせた。
 由麻菜は急に起き上がると、自分からスカートを脱ぐ。
 飾り気の無い、可愛らしい白の下着。彼女の手を止め、それは俺が脱がせる。
「由麻菜だけじゃぁ、恥ずかしいよぉ。お兄ちゃんもぉ、脱いでぇ……」
 そう言われ、俺も服を脱ぎ始めた。


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