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ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第28章 現実
「由麻菜っ、一緒に、イこう……」
「え……。はぁっ、んんっ」
やっと俺の声に気付いたように、軽く頷いてから抜き挿しを速める。
「はぁんっ、イヤぁっ、んっ、あんっ、お兄っ、ちゃぁんっ! んんっ……」
イった由麻菜の中がヒクヒクと波打ち、その刺激で俺も放出した。
「はぁっ……」
力の抜けた由麻菜が、後ろへ倒れそうになる。それを止めて抱きしめた。
「ふぅっ……。お、兄、ちゃん……」
小さくて細いが、確かに熱を持った体。
暫く抱きしめていた後、静かにベッドへ寝かせた。
「んっ……。お兄、ちゃん……」
俺を求めるように、手を伸ばしてくる。安心させようと添い寝して抱きしめ、乱れた髪を撫でた。
「由麻菜。愛してるよ……」
考えてみれば、初めて口にする言葉かもしれない。
今までセックスしたのは、現実世界の風俗店の18歳以上か、この世界でのロリちゃん達だけだ。
可愛いとは思っても、その行為に愛情は無かった。その時その時、金を払って相手をしてもらうだけ。
そういった仕事を、軽蔑するわけじゃない。俺が勝手に、軽視していただけ。その国の法に触れさえしなければ、何だって立派な仕事だ。
「お兄、ちゃん? どう、したのぉ?」
「えっ?」
訊かれて、自分が泣いている事に気付いた。
「由麻菜ぁ、なんかぁ、悪い事、しちゃったぁ……?」
本心から心配そうな瞳。表情も、少し曇っている。
由麻菜に、こんな顔をさせたくない。
「男のクセに、おかしいよな。嬉しくて。由麻菜と、こうしていられる事が……」
恥ずかしいが、本心を口にした。
「ううん。嬉しいよぉ、由麻菜もぉ。お兄ちゃんが、大好き……」
しがみつくように抱き着かれ、その狭い背中を撫でる。
由麻菜が、他へ行ってしまうまででもいい。精一杯愛したい。
「少し休んでシャワー浴びたら、本当の世界へ帰ろう」
「えっ? ここにいっぱいいればぁ、そのうちにぃ、マスコミも、諦めるかもぉ」
元の時間に帰るだけだと教えると、由麻菜は少しガッカリした様子。
「旅行みたいでぇ、楽しかったから、いいやぁ」
笑顔になった唇に、軽いキスをした。