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ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第28章 現実
チラチラと鏡を見ていた彼女が、ギュっと目を閉じる。
今まで色々なラブホ代わりの宿屋に入ったが、大きな鏡があったのは初めて。この世界で鏡は、高価な物なんだろう。
ビクビクと体を震わせながら、由麻菜が俺の太ももを握った。
「由麻、菜ぁっ、もうっ、あぁんっ、ダメぇっ、んっ、お兄っ、ちゃぁん!! ふぅっ……」
喘ぎのような溜息の後全身から力が抜け、手を放して俺に寄り掛かってくる。
オマンコがヒクヒクと動き、刺激された俺もイってしまった。
「はぁっ……。んんっ……」
鏡に写った由麻菜は、まるで可愛い人形のよう。だが軽く開けた唇からは、まだいやらしさを残す息遣いが漏れている。
「お、兄、ちゃんっ……」
彼女の様子を充分堪能してから、ベッドへ寝かせた。
暫くは目を瞑ったまま呼吸をしていたが、俺が添い寝すると背中に腕を回してくる。
「大、好きぃ……」
その言葉に応えるように、まだ小さな体を抱きしめた。
「俺も、大好きだよ。愛してる……」
「由麻菜もぉ、愛してるぅ……」
偶然が重なり合って、出会えた俺達。だがそれは、運命だったのかもしれない。そんな風に考えてしまう。
由麻菜と付き合い始めていなければ、もし途中で離れて行ったら、俺は今でもこの異世界へ1人で通っていたはず。
突然のように現れた、憧れでしかなかった由麻菜。
彼女が、俺の人生を変えてくれた。
あの出会いがなければ、一生独身だったかもしれない。いくつになってもアイドルを追いかけ、マンションに戻れば空しさも感じるような。
それを変えてくれたのは、今腕の中にいる由麻菜だ。
彼女の腕から力が抜け、眠ってしまったよう。コンドームの処理をしてから、濡らしたタオルでオマンコを拭いてあげていると、いきなり目を覚ました。
「ん……。お兄、ちゃん……?」
慌てたように、彼女が起き上がる。
「夢じゃぁ、ないよねぇ? 由麻菜達ぃ、結婚、したんだよねぇ?」
不安そうな言い方に、笑いを堪えた。
「ああ。夢じゃないよ」
「よかったぁ!」
由麻菜が抱き着いてくる。
「よかったぁ。よかったぁ……」
彼女は俺の胸で泣いていた。
そんなに喜んでもらえるなんて、男冥利(おとこみょうり)に尽きる。