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ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第40章 01 初めての世界
ドアを入ればマンションへ帰れると思い、手にしていた鞄を斜め掛けにすると、好奇心から街へと向かった。
本当にゲームでのワンシーンのよう。
街中の人々はRPGのような服装。建物は少し中世風だが、現代とも昔とも違う。
正に、RPGの世界観だった。
長袖Tシャツにジーンズという俺の方が、浮いている感じ。
何かのテーマパークのように見えるが、そんな物は聞いたことがない。客全員がRPG風のコスプレをしいるはずもないだろう。それに、入園料も取られなかった。
近くの店を見ると、精肉店。
豚肉が100g1円と書いてある。たまに自炊をするから知っているが、激安にも程がある。
他の色々な店を覘いたが、どこも同じく激安。
不思議ながらも歩いていると、賑やかな場所を過ぎてしまった。適当に角を曲がると、男ばかりが歩いている通り。
「いい子がいますよ? 今なら60円ですよ」
呑み屋街か。
見ると、通りのあちこちに呼び込みの男が立っていた。
断る勇気はある。少し歩いていると、一件の店の前で自然と足が止まった。
「入場100円……?」
看板にそう書いてある。名前の分からないメニューらしきものも、5円やら10円。
さっきの呼び込みも、60円と言っていた。
俺が足を止めたのは値段ではなく、大きな看板の写真の女のコ達が、ロリちゃんにしか見えなかったから。
「このコ達、本当にいるの?」
呼び込みの男に訊いた。
「はい。在籍中の子ですよ。いかがですか?」
「このコ達、いくつなの?」
「ウチの店は、10歳から14歳の店ですが」
どストライク。もっと幼くても構わない。
「この街は、初めてですか?」
「まあ……」
「王族の方なら、知らなくて当然ですよね。こんな安い店」
建物はどう見てもキャバクラ。看板に写真があるということは、このコ達が席に着いてくれるのだろうか。
「えっ。王、族……?」
「すいません。ご内密でしたか。でも、服に金属をされてるから、すぐに分かりますよ?」
金属といっても、付いているのはジーンズのジッパーとボタンだけ。