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ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第41章  02 お野菜大好き?


 ヤボかもしれないが、訊いてみたかった。
「オナニーとか、するの? 家で」
「オナ……? なあに? それ」
 言葉が通じないのかと思って、何となく説明してみる。
「あ……。ん……。たまに……」
 ミナミの顔は真っ赤。
 それでも正直に言うのが可愛い。
「もう行くよ」
「うん……」
 立ち上がってドアの方へ行くと、付いて来たミナミに服の袖を引っ張られた。
「どうしたの?」
 少し屈んで訊くと、ミナミからの触れるだけのキス。
 俺は髪を撫ででから、膝を着いてミナミを抱きしめた。
 さっきまで快感に喘いでいたのが嘘のよう。
 ドレスは着ているが、可愛らしい11歳のコにしか見えない。
 また会いたいと思ってしまうが、俺にはどうにも出来ないのは今日分かった。
 立ち上がると、ミナミがニッコリ笑う。
 俺も笑顔を見せ、手を繋いで部屋を出た。



 店先で見送られ、人通りの少ない町を出る。
 すっかり夜で、綺麗な星空だった。
 岩場の中に、ポツリとドアだけがある。
「こんばんは」
 歩いてきた男性がドアをすり抜け、こっちへ来る。
「こんばん、は……」
 俺が返すと、男性は深くお辞儀をしてから町へ入って行く。
 男性はドアに気付いていない。それどころか、何もないようにすり抜けた。
 ドアは俺にしか見えず、俺にしか使えない。
 ノブを掴むと、しっかりとした感触。
 一度町を振り返ってから、自分の世界へ戻った。



 疲れていたが、鞄を置いてパソコンを立ち上げる。
 検索したのは、“大人のオモチャ”の店。
 想像していたのとは違い、ポップな雰囲気でいやらしさを感じさせない。
 でも俺が想像していたのは、いやらしいこと。
 キュウリやキノコを挿れられ、ミナミは悦がりっ放しだった。
 今日もベッド横の棚を見たが、置いてあったのは木製の細い“オモチャ”。
 やはりあれが、あの世界のサイズなんだろう。
 俺は、あの世界では巨根の王族。



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