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ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第43章 04 城下街
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半分ほどクゥーオを食べて元気が出たのか、レイナの表情は割と明るいものになった。
家出してきたのに不思議だと思いながら話を聞くと、絶対に帰りたくないとしか言わない。
「今晩の宿を探して?」
「宿って、お金持ってるの?」
レイナが首を振る。
さっさと宿に連れて行って、宿代くらい払ってやろう。
そしたら俺は、ロリちゃんの店に行かれる。
「ラビーナさん。この辺に宿ってある?」
戻って来たラビーナに訊いた。
「この裏通りよ? あっ、いらっしゃいませー。ラビーナの酒場へようこそ」
新しい客が入って来て、俺達は会計をしてから酒場を出た。
裏通りへ行くと、けばけばしい建物が並んでいる。
「わぁ、きれい」
レイナは喜んでいるが、想像していた宿屋と違う。
歩き出すレイナの後から見て回ると、“ご休憩”という文字が目に入った。
ラブホテル?
この世界に、そんなものが?
「ねぇ、ここが可愛い」
レイナが指差したのは、ピンク色の建物。
さっさと入って行ってしまう。
「おいっ」
仕方なく後を追い、レイナに言われるままフロントで手続きをしてしまった。
レイナが決めた部屋は、階段を登った三階の広い部屋。
よく分からないが、特別室のような雰囲気。
今まで行った店と変わらない。
ソファーセットと浴室。大きなベッドの奥には、拘束器具。
この世界の男は、拘束が好きなのかと思ってしまう。
「あのさ。レイナちゃんはいくつ?」
「12歳」
レイナはソファーで寛いでいる。
12歳の家出娘。これ以上関わりたくないと思い、少し脅してみた。
「ここは、いやらしいことする場所なんだよ? 俺とする?」
怯えたところで帰ろうと思ったが、レイナはあっさり頷く。
「いいよ。ごちそうしてもらったし。これも買ってもらったし」
テーブルの上には、さっきのブドウ。
「レイナちゃん。処女じゃないの?」
「ショジョ? なあに?」
ここでは、色々と言葉が通じない。
「……じゃあ、シャワー浴びてきて?」
「うん」
レイナがさっさと浴室へ行く。
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