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悠一郎の独り言
第35章 2017年12月25日(月)22:06
食べ終わって、またゆっくりとした時間が流れます。
手を繋ぎ、ソファーに寄りかかりながら幸せな時間でした。

「ずっと…初めて悠一郎さんを見た時から気になっていて…勇気を出して声かけてよかった…話してみて…思った通りの人でした。言葉は少ないけど誠実で、優しくて、私の理想の人でした…」

話をしていると沙羅さんがそんなことを口にしました。

「ずっと、悠一郎さんとこうなりたいと思っていました。悠一郎さんが言ってくれなければ私から言うつもりだったんです…だから…うれしかった。私と同じ思いだと分かり、恋人同士になれて心からうれしかった…」

その話を聞いて、不覚にも涙がこぼれてしまいました。
そんな風に私の事を思っていたなんて知らなくて…信じられなくて…だから私も言葉を紡ぎます。

「最初に声をかけてくれた時はびっくりしました。こんな私に話しかけてくれる沙羅さんは何を考えてるのか…正直、女性とつきあったことは数えるほどしかありません。だから私の思いも気がつかなかった。けど…会えば会うほど気になって…どうしたらまた会えるのかといつも考えてばかりでした。大事な事は口には出せない。大事な場面で黙り込んでしまう。せっかくの良い雰囲気を壊して落ち込んだ時もありました。それでもあきらめきれなかった。昨日だって…言うつもりはありませんでした。というか言えないの間違いですね。言おうと思っても…ですが沙羅さんの顔を見て愛おしいと、まだ一緒にいたいと思うと…自然と抱きしめて言ってしました。付き合いだした日に身体を重ねるのは非常識かとも思いましたが…それほどまでに私は…沙羅さんの全てが欲しかった…けど…これが人を愛すると言うことなんですね…それを初めて知る事ができました。…お恥ずかしい話ですが…」

「うれしいです…それに…悠一郎さん…昨日、今日とたくさん言葉にしてくれて嬉しいです…」

その言葉に、いつも以上に話していることに気がつきました。
いつもはあんなに言葉がでないのに…
今日は自分が自分じゃないようです。

「クリスマスの力かもしれませんね」

「そうでしょうか?これが本来の悠一郎さんだと思います…相手を信頼すれば普通に接することが出来る…担当者さんとも普通におしゃべりできるのでしょう?少し…嫉妬していました」
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