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化粧彫り
第1章 牡丹
父は私の手足を縛りつけているタオルをロープに変え
ほどけないように縛り直すと、薄掛けをかけて部屋を出て行ってしまった。
私は何とか解こうとするのだけれど、すべて徒労に終わってしまう。
やがて疲れてしまい、うとうと寝てしまった。


ふと気付くと母が見下ろしていた。
外はもう真っ暗だ。
雨もいつのまにか上がっているようで雨音も聞こえない。

キッチンの薄暗いライトの下…
母の顔はいつもよりさらに暗く見えた。
私は母になんとか解いてくれるよう目で訴えるのだが…

“…ごめんね…”
一言つぶやくと部屋から出て行ってしまった。



母と入れ替わりに父がキッチンに入ってくると布団を敷いて私をその上に横たえた。
そして一度紐をほどくと、うつ伏せにさせられ
手首、足首をそれぞれ柱や冷蔵庫など四隅にあるものと繋いだ。
私はパンティー一枚のままうつ伏せで大の字になっていた。
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