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愛されたいから…
第3章 イルマと南郷と律子
南郷さんに口の中を再び南郷さんの舌でねっとりと舐め回された俺の口からは溢れるほどの唾液が流れ、クチュクチュと何か卑猥な音が俺の耳に聞こえて来るから身体中が熱くなっていた俺は股間までもがムズムズと疼き出す。

男にキスされて俺は勃起しそうとか…、一体、俺はどうなるんだよ…!?

『んぁ…、んぐっ…、はぁ…。』

やっと南郷さんの熱いキスが離れてから俺は一気に息を吸う。息が出来ないほどの熱いキスに目眩がしそうだとか俺は頭の中が混乱して、ただ南郷さんにしがみつくしか出来なかった。

『そんな顔で必死に言い訳とかされたら、俺だって期待しちまうし我慢とか出来ねぇよ。』

と例のバリトンボイスな声の南郷さんが俺の耳元辺りでそう言って来る。俺の好きな声が俺の身体全てを突き抜ける感覚に俺は南郷さんに密着させていた身体が更に熱くなるのを感じていた。

南郷さんが期待する?何を?我慢出来ない?何が?

俺はまだ全く状況が把握出来ないまま、ただ恥ずかしくて南郷さんの顔もまともに見れないまま

『だって…。』

とだけ拗ねるように呟いていた。南郷さんは俺をしっかりと抱きかかえたまま

『携帯、鳴らしたんだけど出ないからちょっと心配してたんだ。』

と俺に言って来る。俺の携帯?マナーモードにしたまま仕事部屋に置きっぱなしだ。俺は南郷さんに余計な心配を掛けた事に驚いて

『あっ!?すみません。携帯、仕事部屋で…、だから、あの…。』

と慌てて顔を上げてしまった。俺の目の前には優しい顔で俺を見てた南郷さんの顔があり、俺は南郷さんとモロに目が合って、また俺の顔と頭が熱くなって来てしまう。

どうしよう…?どうなってんだよ…、俺は…。

パニックに再び陥ろうとする俺の顔を南郷さんの手がゆっくりと触れて来て優しく撫でてくれていた。

南郷さんの触れたところが熱いよ…

俺は再びキスを求めるように目が開けれなくなってしまい、ただドキドキしたまま南郷さんに

『南郷さん…。』

と呟くように言っていた。今度は軽くチュッと俺にキスをした南郷さんは

『イルマが無事だったならそれでいいんだ。』

と俺を強く抱きしめてくれていた。抱きしめながら南郷さんが俺の耳元で

『明日またこの時間に出直します。問題はないですか?如月先生。』

と言っていた。
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