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愛されたいから…
第7章 南郷の自宅
俺の言葉に大地が怒ったように目を見開いて俺の方を向いてから

『律子の方がまだわかっているぞ。一番鈍いのはイルマだからな。』

と吐き捨てるように言ってから自分の布団に入ってしまっていた。俺は布団に入った大地の背中に向かって

『なんで俺が鈍いんだよ!?』

と叫んでしまうけど大地は

『はいはい、イルマが一番鈍いです。俺は眠いからイルマもさっさと寝ろよ。』

と言って俺の言葉を聞こうとはしない態度を大地がする。こういう時の大地には何を言っても無駄だと俺はわかっている。

なんだよ…、自分で勝手にリッちゃんと間違えて俺を襲って来たくせに、俺が悪いみたいに言うって…、大地の奴、一体何を考えてんだよ。

多分、酔ってるから大地は機嫌が悪いんだと俺は思っていた。だったら今度はリッちゃんと大地の3人で旅行した方がいいのかな?

今度は…、でも俺は…、南郷さんと2人で来たいな…

そんな事をぼんやりと考えながら、俺は結局、いつものように浴衣もトランクスも脱いだ全裸で布団に潜って眠っていた。

翌朝の大地は別に何もなかったように普通だった。いつものように

『腹減ったから、さっさと着替えろよ。朝飯は別棟の食堂なんだからな。』

と寝ぼけた俺を急かして来る。不規則な生活は大地も俺と同じはずなのに、大地は朝とかしっかりしていてやはりご飯もしっかりと食べる男だ。

朝飯の後、大地と少し箱根観光の続きをしてから、新宿行きのロマンスカーに昼過ぎには乗っていた。俺があまり疲れないように夕方前には家に帰れるという段取りだ。俺は大地に

『ありがとうね。今度は3人で来たいね。』

と言ってみる。大地はいつものような笑顔で俺に

『別に律子は要らねぇよ。』

とか言っていた。リッちゃんが好きなくせに、なんでリッちゃんを邪魔扱いするんだよ…。俺はそんな大地の天の邪鬼が理解出来ない。

新宿からの帰りに俺は

『編集さんにお土産があるから、一駅前で俺だけ降りるね。』

と大地に言っていた。大地は

『編集って彼氏だろ?今日は疲れてんだから、明日にすればいいのに。』

と呆れた顔を俺にする。

だって…、俺が南郷さんにすぐに会いたいんだよ…

本当はそう言いたい言葉を俺はまだ恥ずかしくて呑み込んでしまう。大地は俺の頭を優しく撫でてから

『気を付けてな。また連絡して来いよ。』

と言ってくれていた。
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