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埋み火
第2章 熾し火
(お、霧ちゃんの肌が熱くなってきたな。喘ぎ声も可愛いし、感じてる顔もほんまエッチでええなあ)


 小さく喘ぎだした霧子の白い肌は少しずつ薄いピンク色に染まりだした。

 きれいなアーチを描いている眉をゆがめて声を上げるさまを見た賢治は興奮してますます強く肉の楔を打ち込む。


(ああ、気持ちええ。子供産んどるウチのやつには悪いけど、具合のよさが比べもんにならんな。まさかこんなにキツくてからみついてくる名器やなんて思ってもおらんかったわ)


 全体的に締まりがよいが、とりわけ奥がきつい。

 中の襞がコンドームごしでもわかるほどざらざらとしており、賢治に刺激を与えてくるので、自らにかぶせている無粋な障壁を取り去ってそこにぶちまけたくなってしまった。

 霧子の中を自分の精で満タンにして征服してやりたい。

 もちろん、そんなことをやらかしたら賢治は一生の終わりだし霧子にまでその累が及ぶ。

 だが、そう思うほどにこの腕の中の女が欲しい。

 つきあったことがある女性の人数も軽く十人以上はいたが、ここまでの渇望を抱いたのは記憶にない。

 子供たちは可愛いが、やはり「父親」になったことでそんな渇望は捨てなければいけなかったし、情念の炎は消さなければいけなかった。

 そしてすっかりもう消えたと思っていたのに、奥に残っていた燠火が自分でも手がつけられないほどに今、熱を発している。


(ああ、霧ちゃん。嫁には何の不満もないよ。でも今は霧ちゃんがものすごく好きで好きで、欲しいよ)
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