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埋み火
第3章 跳ね火
「きり。これ、いいぞ。今度から会うとき、下着はこれな」

「やだぁ……」


 子供のようにはしゃいだ声で博之はさわさわと尻を撫でさするが、霧子にしてみれば四つん這いで全てを見られているので恥ずかしくてたまらない。

 普通の下着のときよりも皮膚のアラが目立つのでケアはしてきたし、鏡で見てそんなに垂れた尻でもないと自分に言い聞かせたが、こんな姿になったことはこの年になるまでなかった。


(やっぱり、これって恥ずかしいわ。何も履いてないほうがましってどういうこと?)


 尻好きの博之なので、愛撫ではこうして毎回必ず一度は四つん這いにさせられる。

 何もかも丸見えの体勢でたっぷりと指でいじられたり舌を使われたりするのだが、初めてこの姿勢にさせられたときよりも格段に恥ずかしいと霧子は思った。

 あまり見せたくない後ろのすぼまりなどが細い布地でかろうじて隠れているのにもかかわらず、なので不思議だった。

 しかし、やがて博之の指が下着の上からクレバスをゆっくり上下になぞりはじめると、いつものように「下着越しに触れないでほしい」という不満は起こらず、今日は気持ちいいと素直に感じた。
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