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埋み火
第3章 跳ね火
 霧子の両足を開かせると、潤みきった泉が博之を呼んでいる。

 そこに、いつものようにはちきれそうなほど硬い肉槍はすんなりと入ってゆく。


「ああ、ああぁ……今日もココ、すげぇなぁ」

「ふぅん、んっ」


 奥までねじ込んで動きを止めたとき、どうも博之は「前と違う」と思った。


「何か、この前よりきついぞ」

「わかった?」

「なんだ」


 膣を締めるトレーニングを半月ほど毎日やった、と霧子は言った。

 胃下垂の女は緩くなりやすいと何かで読んで、自分の将来のためにもと思って簡単に一日十分だけ寝る前に簡単な下半身のストレッチをするようになったという。


「待てよ……きつくて、これじゃ俺がすぐに出ちゃうぞ」

「でも、気持ちいいでしょ?」

「今までも良すぎるのに、ここまで来ると早い男にとってはいじめだ」

「だって、もっと気持ちよくしてあげたかったの」


 博之の首の後ろに両手を回すと霧子は耳元で囁いた。


「私のが狭くなるとね、ひろのが相対的に大きくなって、前よりも気持ちよくなっちゃった……」

「ほんとか、いいのか」

「うん、すっごくいい。自分でもキツくなったのがわかるんだけど……本当に、ひろ、大きくてめちゃくちゃいいの……」


 今まで雑談交じりの会話を笑いながらしていたのに、霧子の瞳がすっかり潤んでいた。

 その表情のいやらしさもさることながら、そんな顔で「大きくていい」などと言ってくれる女は霧子だけなので、気分が高揚した。
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