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埋み火
第3章 跳ね火
 また正常位に戻って腕と足を絡めて見つめ合うと、さらなる衝撃発言があった。


「あのね……ピル、飲んでるの」

「え?」


 ピル、といわれてもそういうものに疎い博之は一瞬、何の話をされているのかわからなかった。


「知らない? 飲めば妊娠が防げたり、生理をずらしたりできるのよ」

「ああ、あれか」

「今ってね、婦人科に行かなくても低用量ピル程度ならネットできちんとした医者から買えるから……大丈夫だとは思うけど念のために飲んでみたの」

「ってことは、このまま……」

「うん。中に、出して」


 霧子が恥ずかしげに目を伏せて逸らす。


「おい。中出ししちゃっていいのか」

「うん」


 今日の自分はどこまで幸運なのか。

 冗談抜きでこのあと快楽の果てに腹上死しそうだと思った。


「だって……ひろのが、中に欲しかったんだもの。いっぱい中に出して、私を『ちゃんと』ひろのものにしてほしいの」

「そうか、気持ちよすぎるからあんま動けないけど、じゃ今日は生で、中出しな」

「うん」

「その前に、きりをいっぱいいじってあげる」


 腕をほどいて上半身を起こすと、あまり肉棒を刺激しない角度で少しずつ腰を動かしながら霧子の肉芽を博之は指で小刻みに触り始めた。


「ああ、あっ、いやぁ……!」

「気持ちいいだろ」


 真面目な博之は事前に「今日は霧子に何をしてやろう」と考えながら京都にやって来たのだが、思いついてやってみたら予想以上に霧子が気持ちよさそうな声を上げ始めた。


「うん、すごくいい、何これ、ああ……やめてぇ!」

「やめていいのか」

「ううん、だめ、やめちゃいや……」


 女性のオーガズムは膣でよりもクリトリスで得られやすいそうだが、これなら両方を刺激してやれるから自分でも霧子を気持ちよくさせてやれそうだと思った。

 実際、霧子は今までにない乱れ方だ。

 指に自分から腰を動かしてクリトリスを押し付けてくる。
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