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埋み火
第1章 忍び火
「きり、舐めるよ」

「……うん」


 霧子の両ふとももを割って頭を股間に入れ、秘部を薄暗がりで久しぶりにじっくり見る。

 乳首にしろこの部分にしろ霧子は色が黒めで恥ずかしいというが、博之にしてみればそんなことはただの個人差であり霧子の個性だと思っている。

「遊んでいる女は黒い」などと本気で言う男どもは馬鹿げている。

 聞けば霧子はいつも別れた夫に乳首や性器の黒さを馬鹿にされていたらしく、妻のからだをそのようになじる神経が理解できなかった。

 濃いアーモンドピンクの花びらの中には先刻からいじられ続けてあふれた蜜にまみれた真珠がおさまっている。

 これを「きれい」と言わずして何だと霧子の夫は思っていたのだろう。

 しばらく内奥にとどまりつづけたため霧子の熱くおびただしい量の愛液にまみれてしまった中指を舐めると、海水のような味とともにほんのりいやらしい匂いがする。


(そろそろいいかな)


 今まで中指を挿し入れていた肉孔に舌をねじこんだ。


「いッ、んんっ!」


 ざらっとした博之の舌が花びらとその奥を刺激し、霧子はまた身悶えした。

 その舌が今度は真珠を捉える。


「ああぁ、はァン」


 秘孔の入口と真珠を上下に舐め上げ、指も挿して愛撫してやると霧子はますます尻を浮かせながら振って自分から博之の指に淫らな内壁を擦りつけた。


「気持ちいい?」

「うん……」

「きり、クリいじられるの好きだもんな。いつも尻振って喜ぶし」

「んン……」


 愛する男の舌と指とにほぐされて、霧子は四肢の力が抜けかけている。

 指が動くたびにぴくんぴくんとその奥が反応しているのがよくわかる。
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