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埋み火
第1章 忍び火
 久しぶりだから感じる、というのは霧子も同じで、指でほぐされたあとに博之のペニスを咥えているだけでもうすでに蕩けている。


(ああ、博之の、すごくおいしい……)


 口にペニス全体を含んで吸ってやるのも、舌先で執拗に裏筋を刺激するのも、そして唇でついばむように先端にキスを浴びせるのも霧子はぜんぶ好きだ。

 ただ舐めることが好きなのではなく、博之が自分のからだと性戯のとりこになっているという実感が得られているというのが大きい。




 そして、セックスはお互いのからだの具合やテクニックだけではなく相性や愛情があってこそ快感なのだとふたりはこの年になって思い知った。
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